25 そこへ、ある人がやって来て、「大変です。あなたがたが牢に入れた人たちが、宮の中に立って、人々を教えています」と告げた。
26 そこで、宮の守衛長は役人たちといっしょに出て行き、使徒たちを連れて来た。しかし、手荒なことはしなかった。人々に石で打ち殺されるのを恐れたからである。
使徒たちが牢から姿を消したことを知ったサンヘドリンの議員たちは、使徒たちのことで大いに当惑した。そこへ、ある人がやって来て、最新情報をもたらした。「大変です。あなたがたが牢に入れた人たちが、宮の中に立って、人々を教えています」。(1)ある人の報告により、彼らの当惑はより深まった。昨夜投獄した者たちが、どのような方法を使ったかは分からないが、牢を出て神殿に戻り、再び民衆に教えていると言うのである。(2)使徒たちの伝道の姿勢は、クリスチャンにとって教訓であり挑戦である。使徒たちは、いかなる犠牲を払ってでも福音を伝えようとした。彼らは、再逮捕を恐れなかったのである。
「そこで、宮の守衛長は役人たちといっしょに出て行き、使徒たちを連れて来た。しかし、手荒なことはしなかった。人々に石で打ち殺されるのを恐れたからである」。(1)宮の守衛長は、神殿内で大祭司に次ぐ権威を有する人物である。彼は役人たちといっしょに、使徒たちを連行するために出て行った。(2)彼らは、暴力を用いずに穏便な方法で使徒たちを議会に連行して来た。①彼らは、民衆の怒りを恐れたのである。②使徒たちは、多くの人々から受け入れられていた。③民衆を怒らせたなら、暴動が起こる危険性があった。石で打ち殺されるとは、そういう意味である。
使徒たちは、基本的には公権力を尊敬し、従順な態度を取った。①地上の権威は、神によって任命されている。②地上の権威は、平和と安定をもたらす責務を神から委ねられている。③しかし、もし地上の権威が神に敵対するなら、どのような結果になろうとも神に従う。④初代教会が政治権力を転覆させることを考えたことは、全くなかった。迫害を受けても、指導者たちの祝福を願った。⑤彼らは、福音伝達という1 つの目標のために前進したのである。私たちの内に、このような宣教の情熱はあるだろうか。私たちに必要なのは、信仰による聖霊の満たしである。
きょうの祈り
天の父なる神さま。どうか、聖霊で満たしてくださり、私のうちに宣教の情熱を与えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
エレミヤ書22~23、コリント人への手紙 第二2
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