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使徒の働き5:19 ~ 24

19 ところが、夜、主の使いがろうの戸を開き、彼らを連れ出し、

20 「 行って宮の中に立ち、人々にこのいのちのことばを、ことごとく語りなさい」と言った。

21 彼らはこれを聞くと、夜明けごろ宮に入って教え始めた。一方、大祭司とその仲間たちは集まって来て、議会とイスラエル人のすべての長老を召集し、使徒たちを引き出して来させるために、人を獄舎ごくしゃにやった。

22 ところが役人たちが行ってみると、牢の中には彼らがいなかったので、引き返してこう報告した。

23 「 獄舎は完全にしまっており、番人たちが戸口に立っていましたが、あけてみると、中にはだれもおりませんでした。」

24 宮の守衛長や祭司長たちは、このことばを聞いて、いったいこれはどうなって行くのかと、使徒たちのことで当惑した。

天使による解放

開いた牢の戸

「ところが、夜、主の使いが牢の戸を開き、彼らを連れ出し、…」。(1)天使は、夜、牢の戸を開き、彼らを連れ出した。使徒たちが驚いたかどうか、ルカは記録していない。神の超自然的な介入は、使徒たちには日常的な体験であったと思われる。(2)天使は、使徒たちに命令を与えた。「行って宮の中に立ち、人々にこのいのちのことばを、ことごとく語りなさい」。「このいのちのことば」は、「all the words of this life」(ASV)である。これは、イエス・キリストの福音のことである。イエス・キリストを信じる者には、イエスの復活のいのちが与えられる。それゆえ、福音とは「イエスのいのちに関することば」である。キリスト教は、教理の体系ではなく、イエスのいのちにあずかることである。(3)使徒たちは、夜明けとともに神殿に戻り、元の場所で宣教を再開した。午前9 時の祈りのために、朝早くから大勢の人たちが神殿に上って来たので、聴衆はたくさんいた。使徒たちは、これまでと同じようにソロモンの廊で教えた。牢から解放されたのは、宣教の使命を果たすためであった。

戸惑う指導者たち

「一方、大祭司とその仲間たちは集まって来て、議会とイスラエル人のすべての長老を召集し、使徒たちを引き出して来させるために、人を獄舎にやった。ところが役人たちが行ってみると、牢の中には彼らがいなかったので、引き返してこう報告した。『獄舎は完全にしまっており、番人たちが戸口に立っていましたが、あけてみると、中にはだれもおりませんでした』」。(1)サドカイ派は、議会を開くために、パリサイ派の議員たちを召集した。そして、役人たちを獄舎に派遣し、使徒たちを議会に連行しようとした。この辺りは、ほとんど喜劇である。(2)役人たちは、牢の中に誰もいないことを確認し、引き返して報告した。獄舎は完全にしまっていた。番人たちは戸口に立っていた。開けてみると、中にはだれもいなかった。天使は、丁寧に仕事をしたのであろう。使徒たちを連れ出した後、牢の扉を閉めたようである。
「宮の守衛長や祭司長たちは、このことばを聞いて、いったいこれはどうなって行くのかと、使徒たちのことで当惑した」。宮の守衛長や祭司長たちは、この新しい宗教運動は、どこまで行くのかと当惑した。この奇跡は、神に従う者には祝福であるが、神に敵対する者には脅威である。神に従う者は、神の業が進むことを喜びと感じることが出来る。

きょうの祈り

天の父よ。あなたは、従う者を守り、祝福してくださるお方です。きょうも、あなたに信頼を置きます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エレミヤ書20~21、箴言31