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出エジプト記19:1 〜 2

1 エジプトの地を出たイスラエル人は、第三の月の新月のその日に、シナイの荒野に入った。

2 彼らはレフィディムを旅立って、シナイの荒野に入り、その荒野で宿営した。イスラエルはそこで、山のすぐ前に宿営した。

シナイ契約締結の場所

文脈の確認

エジプトを出た民は、約束の地を目指して荒野を旅している。彼らは、レフィディムから次の宿営地であるシナイの荒野に入った。大局的に見ると、15:22〜 19:2 はエジプトからシナイの荒野までの旅の記録、19:3 〜 40:38 はシナイの荒野での啓示である。その啓示の内容は、シナイ契約(モーセ契約)と呼ばれるものである。19 章は、契約を結ぶ準備段階である。契約条項そのものは、20 章以降に出て来る。

契約締結の場所

エジプトからシナイの荒野までに要した時間はどれくらいだったのか。「第三の月の新月のその日に」とは、3 月1 日である。民がエジプトを出たのは1 月15 日であるから、42 日が経過したことになる(一月を28 日で計算)。(1)彼らがシナイの荒野に到着したのは、出エジプト3:12 の約束の成就である。(2)ホレブは山脈、シナイはその山脈の中の一つの山である。山のふもとに広大な平地が広がっている。イスラエルの民が宿営したのは、おそらく山の東側であろう。200 万人前後の宿営地として、広大な平地が必要だった。と同時に、民はシナイ山に神が下って来られる様子を目撃する必要があった。(3)これまでに民は、神の力を体験していた(エジプトに下った災いの体験、過越の夜の体験、葦の海の体験など)。また彼らは、神の守りの御手も体験していた(水の供給、マナの供給、アマレクに対する勝利など)。しかし、彼らにはまだ目覚めていないことがあった。彼らは、神のきよい性質、神の人類救済計画、自分たちに与えられた使命、などについては無知であった。(4)神の視点からは、民の心からエジプトの影響を取り除く必要があった。真の神は唯一である。【主】はそのことを民に教えるために、シナイ契約を結ばれる。この契約は、当時の中近東ではよく見られた「宗主契約」(宗主国と属国の間の契約)の形式を取っている。つまり、【主】が宗主国であり、イスラエルの民が属国であるという形式のもとに、この契約が結ばれるのである。
新約時代に生きる私たちもまた、神との契約関係に招かれた。私たちは、神が私たちを救うことのできるお方であることを体験した。しかし、そこで留まっていてはいけない。神の聖い性質を知り、神の御心に従って自らを捧げる歩みを始めるべきである。「・・・あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい。それこそ、あなたがたの霊的な礼拝です」(ロマ12:1)

きょうの祈り

天の父よ。あなたをより深く知り、あなたの愛に応答する生活を送らせてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第一26~27、箴言20