1 あなたがたの中には、仲間の者と争いを起こしたとき、それを聖徒たちに訴えないで、あえて、正しくない人たちに訴え出るような人がいるのでしょうか。
2 あなたがたは、聖徒が世界をさばくようになることを知らないのですか。世界があなたがたによってさばかれるはずなのに、あなたがたは、ごく小さな事件さえもさばく力がないのですか。
3 私たちは御使いをもさばくべき者だ、ということを、知らないのですか。それならこの世のことは、言うまでもないではありませんか。
4 それなのに、この世のことで争いが起こると、教会のうちでは無視される人たちを裁判官に選ぶのですか。
5 私はあなたがたをはずかしめるためにこう言っているのです。いったい、あなたがたの中には、兄弟の間の争いを仲裁することのできるような賢い者が、ひとりもいないのですか。
6 それで、兄弟は兄弟を告訴し、しかもそれを不信者の前でするのですか。
7 そもそも、互いに訴え合うことが、すでにあなたがたの敗北です。なぜ、むしろ不正をも甘んじて受けないのですか。なぜ、むしろだまされていないのですか。
8 ところが、それどころか、あなたがたは、不正を行う、だまし取る、しかもそのようなことを兄弟に対してしているのです。
9 あなたがたは、正しくない者は神の国を相続できないことを、知らないのですか。だまされてはいけません。不品行な者、偶像を礼拝する者、姦淫をする者、男娼となる者、男色をする者、
10 盗む者、貪欲な者、酒に酔う者、そしる者、略奪する者はみな、神の国を相続することができません。
11 あなたがたの中のある人たちは以前はそのような者でした。しかし、主イエス・キリストの御名と私たちの神の御霊によって、あなたがたは洗われ、聖なる者とされ、義と認められたのです。
コリント教会の中には、同信の兄弟たちを裁判所に訴える者たちがいました。そこでパウロは、この問題に関しても勧告を与えます。
(1)この訴訟は、刑事裁判ではなく、民事裁判です。刑事事件の場合は、ローマの法律で裁かれるのが妥当というのがパウロの見解です(ローマ13章)。(2)民事事件に関しては、ローマ法はユダヤ人に自らの法に従って裁きを行なう権利を認めていました。ユダヤ教のラビたちの教えでは、ユダヤ人の訴訟を異邦人の裁判所に持ち込むのは罪とされていました。(3)この手紙が書かれた当時は、いまだにユダヤ教とキリスト教とが未分化の状態でしたので、クリスチャンたちもユダヤ人と同じ権利を有していたと思われます。そういう背景の下で、パウロはクリスチャンの訴訟問題に指針を与えています。
結論的には、クリスチャン同士の訴訟は教会内で解決すべきである、ということです。その理由はこうです。(1)聖徒(クリスチャン)は、主イエスの再臨の時には世界を裁く地位に就く(ローマ8:17、黙示20:4参照)。それなのに、ごく小さな事件さえ裁く力がないというのはおかしなことである。(2)教会の中では無視されるこの世の人たちを、自らの裁判官に選ぶのはおかしなことである。不信者の前で訴訟を起こすこと自体が、敗北である。(3)訴え合うよりは、むしろ不正を甘んじて受けた方がよい。だまされるなら、それでもよい。(4)しかし、コリントのクリスチャンたちは、それとは反対に、不正を行ない、だまし取ろうとしている。
以上述べたことは、不信者とクリスチャンの間の争いには適用されません。その場合は、この世の法廷に持ち込むべきです。その方が、不信者である相手にとってより公正な方法となるからです。最後にパウロは、コリントのクリスチャンたちがどのようなところから、どのようにして救われたのかを再確認しています。「主イエス・キリストの御名と私たちの神の御霊によって、あなたがたは洗われ、聖なる者とされ、義と認められたのです。」
あなたは、クリスチャン同士の争いをどのように解決していましたか。
きょうの祈り
全知全能の神よ。どうか、不正を行ない、だまし取るよりは、不正を甘んじて受ける者とならせてください。すべての裁きをあなたの御手に委ねます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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ホセア書2~3、ピリピ人への手紙4
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