12 私は彼らに言った。「あなたがたがよいと思うなら、私に賃金を払いなさい。もし、そうでないなら、やめなさい。」すると彼らは、私の賃金として、銀三十シェケルを量った。
13 【主】は私に仰せられた。「彼らによってわたしが値積もりされた尊い価を、陶器師に投げ与えよ。」そこで、私は銀三十を取り、それを【主】の宮の陶器師に投げ与えた。
14 そして私は、結合という私のもう一本の杖を折った。これはユダとイスラエルとの間の兄弟関係を破るためであった。
ゼカリヤは指導者たちに、自分の働きに対する賃金を要求します。事前に賃金が決められていたわけではないので、指導者たちの値踏みにゆだねられます。(1)「あなたがたがよいと思うなら、私に賃金を払いなさい。もし、そうでないなら、やめなさい」(12節)とは、そういう意味です。もし価値がないと判断するなら、払わなくてもよいというのです。(2)それに応答して、指導者たちは、銀30シェケル(銀貨30 枚)を払いました。ユダヤ的文脈では、これは何も払わないよりも、さらに悪いことです。背景には、出エジプト21:32の規定があります。「もしその牛が、男奴隷、あるいは女奴隷を突いたなら、牛の持ち主はその奴隷の主人に銀貨三十シェケルを支払い、その牛は石で打ち殺されなければならない」。銀貨30枚は、殺された奴隷の値段です。指導者たちは、ゼカリヤの働きを軽蔑したのです。(3)そこで【主】はゼカリヤにこう命じます。「彼らによってわたしが値積もりされた尊い価を、陶器師に投げ与えよ」(13節)。指導者たちが払った銀貨30枚は、【主】を値積りした価格でもありました。それは、【主】を軽蔑する象徴的な数字でした。(4)ゼカリヤは【主】の命令どおり、それを【主】の宮の陶器師に投げ与えました。これは、【主】の宮の付近にあった陶器師の地区に投げ込んだという意味です。
以上のことは、キリストの生涯において成就しました。(1)キリストは銀30枚で売られました(マタ26:14 ~16 参照)。(2)銀30 枚は、陶器師の畑を買うために用いられました(マタ27:3 ~10 参照)。イエスを買うための銀30枚は、神殿の金庫から拠出されました。この金は本来、いけにえの動物を買うためのものです。指導者たちは、無意識的に、究極のいけにえであるイエスを買っていたのです。(3)14節でゼカリヤは、「結合」という杖を折っています。その意味は、イスラエルの間の兄弟関係を破壊するということです。これは、紀元66 ~ 70年の間に成就しました。ローマに対抗する熱心党の運動は、内部分裂をくり返し、その結果戦闘能力を落としました。それが、エルサレムが容易に陥落した理由でもあります。
侮辱的価格である銀30枚で売られたイエスの悲しみを思い起こしましょう。主イエスは、私たちを救うために、いけにえの犠牲となってくださいました。この方こそ、私たちのよき羊飼いです。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。主イエスの愛を思い、心から感謝します。きょうも、主の愛に応答しながら生きることができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
エレミヤ書6~7、コリント人への手紙 第一11
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