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マルコの福音書4:1~2

1 イエスはまた湖のほとりで教え始められた。おびただしい数の群衆がみもとに集まった。それでイエスは湖の上の舟に乗り、そこに腰をおろされ、群衆はみな岸べの陸地にいた。

2 イエスはたとえによって多くのことを教えられた。その教えの中でこう言われた。

たとえ話で教えるイエス

イエスの教えの背景

すでに学んだように、ユダヤ人たちは民族としてイエスのメシア性を拒否し、「赦されない罪」を犯しました。つまり、彼らはイエスが提供しようとした「神の国」を拒否したのです。それ以降、イエスの公生涯の働きは、大きく変化します。イエスは、教会時代(異邦人の救いの時代)が到来することを前提に、弟子たちの訓練に時間を割くようになります。イエスの教えは、一般民衆に向けたものから弟子たちを訓練するためのものとなります。教え方も、たとえ話を多用するようになります。

たとえ話で教える理由

イエスの周りには、大勢の群集が集まるようになっていました。しかし、すべての者が純粋な動機で集って来たわけではありません。その群集に、イエスはたとえ話を用いて神の国の真理を教えなさいました。(1)たとえ話は、神の真理を啓示すると同時に、それを隠す性質も持っています。聞く耳を持つ者には、真理が明瞭めいりょうに伝わり、そうでない者には、当惑だけが残ります。(2)たとえ話のテーマは普通、日常生活で経験する事柄でした。種蒔たねまきのたとえに出てくる4種類の土地も、当時の農夫たちが日々その上で働いていた土壌です。聖地旅行に行って、道ばた、岩地、いばらの生える地、良い地が、同じ所に並んでいるのをご覧になった方も多いのではないでしょうか。
あなたは、聖書は難しいものと決めつけてはいませんか。確かに、聖書には難解な箇所が多くあります。しかし、聖書の中心的なメッセージは、聞く心さえあれば、驚くほど容易に理解できます。クリスチャンになってから、聖書がよくわかるようになったという話をよく聞きます。なぜそうなるのでしょうか。その人の心が開かれたこと、聖霊が理解を助けてくださることなどが、その理由です。きょうも、開かれた心で聖書に向かいましょう。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。神の国の真理を私にも教えてください。聖霊が私に聖書を理解する力を与えてくださいますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ダニエル書3~4、詩篇121 ~ 122