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ローマ人への手紙2:6 〜 10

6 神は、ひとりひとりに、その人の行いに従って報いをお与えになります。

7 忍耐をもって善を行い、栄光と誉れと不滅のものとを求める者には、永遠のいのちを与え、

8 党派心を持ち、真理に従わないで不義に従う者には、怒りと憤りを下されるのです。

9 患難と苦悩とは、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、悪を行うすべての者の上に下り、

10 栄光と誉れと平和は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、善を行うすべての者の上にあります。

裁きの原則2

行いという原則

今パウロは、文化的異教徒に弁解の余地がないこと(2:1)を論証しようとしています。その内容が、神の裁きの3つの原則です。きょうの箇所では、神の裁きの原則2が示されます。その内容は、神の裁きは、「行い」に従って行われるというものです。
「神は、ひとりひとりに、その人の行いに従って報いをお与えになります」(6節)。(1)これはわざによる救いを教えているのではありません。誤解のないように注意が必要です。この箇所の文脈は、義認のテーマを扱っているわけではありません。(2)これは、単なる信仰告白と、行動が伴った信仰告白の違いを教えているものです。真の救いは行いを生むものです。信仰による義人は、行いによって神からの報酬を受けます。
「忍耐をもって善を行い、栄光と誉れと不滅のものとを求める者には、永遠のいのちを与え、党派心を持ち、真理に従わないで不義に従う者には、怒りと憤りを下されるのです」(7 〜8 節)とあります。(1)信仰によって救われた者の特徴が記されています。信者には祝福が与えられます。(2)不信者の特徴も記されています。不信者には神の裁きが下ります。
「患難と苦悩とは、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、悪を行うすべての者の上に下り、栄光と誉れと平和は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、善を行うすべての者の上にあります」(9 〜10 節)。(1)福音伝達の順番(1:16)は、ユダヤ人、ギリシア人でした。(2)神の裁きの順番も、それと同じです。

一般啓示と特別啓示

ここで、一般啓示の役割について触れておきます。一般啓示は、(1)人に唯一の神の存在を示します。(2)異邦人は、一般啓示という光に基づいて裁かれます。(3)そして、一般啓示は、人を救うことができません。
特別啓示の役割も見てみましょう。(1)特別啓示は、一般啓示によって神の存在を認識した人に、救いを示します。(2)ユダヤ人は、特別啓示という光に基づいて裁かれます。それが異邦人とは違うところです。
単なる信仰告白と、行動が伴った信仰告白の違いを学ぼうではありませんか。行いのない信仰は、真の信仰ではありません。信仰による義人は、行いによって神からの報酬を受けることを覚えましょう。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。信仰による義人は裁きを免れました。そして、行いによってあなたからの報酬を受けます。このことを覚えさせてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ヨブ記28〜30、ヘブル人への手紙2