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出エジプト記20:1 〜 2

1 それから神はこれらのことばを、ことごとく告げて仰せられた。

2 「わたしは、あなたをエジプトの国、奴隷どれいの家から連れ出した、あなたの神、【主】である。

シナイ契約

シナイ契約の構造

出エジプト19 章の内容は、シナイ契約の準備であった。出エジプト20 章から、契約の条項が啓示される。それがモーセの律法である。モーセの律法は613の命令から成っているが、十戒じっかいは、その最初に出て来る。シナイ契約は、宗主権契約の形式を取っている。(1)宗主権契約とは、王(征服者)と臣民(被征服民)の間で交わされる契約である。(2)宗主権契約では、偶像を証人に立てるのが普通だが、シナイ契約ではそれがない。(3)この契約に含まれる宗主権契約の要素を列挙すると、次のようになる。契約を結ぶ王の名(1 節)。契約を結ぶに至った歴史的経緯(2 節)。両者が同意する条項(命令と祝福)(3 〜 17 節)。挿入句(18 〜 26 節)。基本条項に付加された諸条項(21:1 〜 23:33)。契約の書を朗読する時(タイミング)とそれを保管する場所(24:7、25:16)。証人として神々(偶像)が呼ばれるのが普通だが、シナイ契約では12 の石の柱がその役割を果たしている(24:4)。祝福と呪い(23:20 〜 33)

シナイ契約の前提

「それから神はこれらのことばを、ことごとく告げて仰せられた」(1 節)。(1)これは、この契約を結ぶ王の名の宣言に当たる。語る主体は「神」(エロヒム)である。(2)語る内容は「これらのことば」であるが、それは「十のことば」(The Ten Words)と言われている(出34:28、申4:13、10:4)。そこから、十戒という呼び名が出て来た。(3)十戒は、創造主から人間に与えられた生活原則、つまり、人生のマニュアル(取り扱い説明書)である。
「わたしは、あなたをエジプトの国、奴隷の家から連れ出した、あなたの神、【主】である」(2 節)。(1)これは、この契約を結ぶに至った歴史的経緯に当たる。イスラエルの民を契約関係に招いているのは、アブラハム、イサク、ヤコブの神である。(2)イスラエルの民と契約を結ぶ神の御名は、【主】(ヤハウェ)である。そのお方は、イスラエルの民をエジプトから救った神で、イスラエルの民は、その神の力と恵みを体験した。それゆえ、その神への信頼の表れとして契約を結ぶのである。
クリスチャン生活にも同じことが言える。私たちは神に愛され、赦された。それゆえ、神の愛への応答として献身の生涯を歩む。「・・・あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい。それこそ、あなたがたの霊的な礼拝です」(ロマ12:1)

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。私の生活を律法主義から守ってください。私のクリスチャン生活が、いつも、あなたが示してくださった愛への応答となりますように、私を助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第二21~22、詩篇41 ~ 42