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創世記30:22~24

22 神はラケルを覚えておられた。神は彼女の願いを聞き入れて、その胎を開かれた。

23 彼女はみごもって男の子を産んだ。そして「神は私の汚名を取り去ってくださった」と言って、

24 その子をヨセフと名づけ、「【主】がもうひとりの子を私に加えてくださるように」と言った。

ラケルの息子

ヨセフの誕生

ついにラケルにも息子が誕生する。ヨセフが、ラケルの最初の息子(ヤコブの11 番目の息子)である。「神はラケルを覚えておられた。神は彼女の願いを聞き入れて、その胎を開かれた」。(1)「神はラケルを覚えておられた」とは、記憶していたという意味ではなく、恵みの実現に向けて行動を起こされたという意味である。神は彼女の祈りを聞かれ、彼女が妊娠するようにされた。(2)「彼女はみごもって男の子を産んだ。そして『神は私の汚名を取り去ってくださった』と言って、その子をヨセフと名づけ、『主がもうひとりの子を私に加えてくださるように』と言った」。「取り去る」とは「アサフ」、「加える」とは「ヨセフ」である。ヨセフという名前には、ラケルの感謝と願望とが込められている。つまり、汚名が取り去られたという意味の「アサフ」と、次の子が与えられるようにという意味の「ヨセフ」が重なっているのである。(3)第2 子が与えられるようにとの彼女の願望は、ベニヤミンの誕生によって叶えられる。しかし、それが彼女にとっては、命取りになる。

まとめ

ここまでで、ヤコブに11 人の息子たちが誕生した。先に進む前に、その内容を復習してみよう。(1)私たちは、神の計画をになう家族の中に大きな問題があったことを学んだ。異常な形の結婚、家庭内の不和と嫉妬などがそれである。しかし、この家族を通して神の計画が進展することになる。ここに、1 コリント1:27 の真理が見える。「しかし神は、知恵ある者をはずかしめるために、この世の愚かな者を選び、強い者をはずかしめるために、この世の弱い者を選ばれたのです」。(2)私たちは、神は摂理を通して人間を公平に扱われることを学んだ。姉のレアは夫に愛されなかったが、多くの息子を産んだ。イスラエルの祭司と王の家系がレアの息子たちから出ることになる。妹のラケルは夫に愛されたが、息子が生まれなかった。最後になって、かろうじてヨセフが生まれたが、次の息子は命と引き換えに得ることになる。
ヤコブ一家の物語の中に、神の主権を見ることができる。神は、私たちが傲慢になったり、卑屈ひくつになったりしないように、ヤコブと妻たちの物語を啓示しておられる。私たちにとって大切なことは、神の前でのへりくだりである。ペテロの勧めに耳を傾けようではないか。「ですから、あなたがたは、神の力強い御手の下にへりくだりなさい。神が、ちょうど良い時に、あなたがたを高くしてくださるためです」(1 ペテ5:6)

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。どうか卑屈にも、傲慢にもなることのないように、私を助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ヨシュア記19~20、ルカの福音書7