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創世記6:8

8 しかし、ノアは、【主】の心にかなっていた。

神の驚くべき恵み

驚くべき聖句

 創世記6:8 を読む者は、大いなる希望と勇気をいただくことができる。この聖句の日本語訳を比較してみよう。(1)「しかし、ノアは、主の心にかなっていた」(新改訳)。(2)「しかし、ノアは主の好意を得た」(新共同訳)。(3)「しかし、ノアは主の前に恵みを得た」(口語訳)。原文の意味を最もよく伝えていると思われるのは、口語訳の「しかし、ノアは主の前に恵みを得た」である。
 もちろんノアも罪人ではあったが、周りにいた罪人たちのようには歩まなかったという意味で、彼は義人でもあった。それゆえ神は、ノアに恵みを与えたのである。神の恵みがなければ、ノアとその一家の救いはなかった。私たちの歩みも、日々神の恵みによって支えられ、導かれている。

ノアの義

 ノアの義とは、どのようなものか。(1)それは、神のことばを信じる信仰による義である。彼は、神の恵みのことばをいただき、それを信じて行動に移した。その結果、彼は義とされた。(2)ヘブル11:7 には次のようにある。「信仰によって、ノアは、まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき、恐れかしこんで、その家族の救いのために箱舟を造り、その箱舟によって、世の罪を定め、信仰による義を相続する者となりました」。(3)ノアが選ばれたのは、神の恵みのゆえであった。そしてノアは、神の恵みに応答し、人類の歴史を再スタートさせる人物となった。(4)ノアは、いつの時代にも存在する「残れる者(真の信仰者)」の型である。「残れる者」は、いつの時代にあっても少数者である。私たちもまた、ノアのように「主の前に恵みを得た」者たちである。それゆえ、神の御心に忠実に歩むことを志すのである。
 人類の罪が神を悲しませるのは、ノアの時代も今も同じである。ノアは、その時代の人たちの価値観や習慣と同化せず、神を恐れ、神に信頼する道を選んだ。神は彼の信仰を見て喜ばれた。ここには、私たちへの教訓がある。今年一年、この世と同化せずに神の御心に応答する道を歩もうではないか。神は、少数の信仰者を用いてご自身の計画を実行されるお方である。「神よ、私をあなたのご栄光のために用いてください」と祈ろうではないか。

年間聖書通読

歴代誌 第一18~19、ヨハネの黙示録5

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