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申命記4:9〜14 (新改訳2017)

9 ただ、あなたはよく気をつけ、十分に用心し、あなたが自分の目で見たことを忘れず、一生の間それらがあなたの心から離れることのないようにしなさい。そしてそれらを、あなたの子どもや孫たちに知らせなさい。

10 あなたがホレブで、あなたの神、【主】の前に立った日に【主】は私に言われた。「民をわたしのもとに集めよ。わたしは彼らにわたしのことばを聞かせる。それによって、彼らが地上に生きている日の間わたしを恐れることを学び、また彼らがその子どもたちに教えることができるように。」

11 そこであなたがたは近づいて来て、山のふもとに立った。山は燃え上がって火が中天に達し、闇と雲と暗黒があった。

12 【主】は火の中からあなたがたに語られた。あなたがたは語りかける声を聞いたが、御姿は見なかった。御声だけであった。

13 主はご自分の契約をあなたがたに告げて、それを行うように命じられた。十のことばである。主はそれを二枚の石の板に書き記された。

14 【主】はそのとき、あなたがたに掟と定めを教えるように私に命じられた。あなたがたが、渡って行って所有しようとしている地で、それらを行うためであった。

ホレブ(シナイ山)での体験

用心深くあれ(9 節)

 「ただ、あなたはよく気をつけ、十分に用心し、あなたが自分の目で見たことを忘れず、一生の間それらがあなたの心から離れることのないようにしなさい。そしてそれらを、あなたの子どもや孫たちに知らせなさい」。(1)「よく気をつけ」「十分に用心し」という勧告は、申命記の中で何度も出て来る。その理由は、民が偶像礼拝に陥る危険性が大いにあったからである。(2)民が偶像礼拝に陥る道は2 つある。神の偉大な御業(出エジプトの出来事、律法の付与、マナの供給など)への感謝がなくなり、その記憶が薄れて行くと、偶像礼拝に陥る可能性が大きくなる。両親が子どもたちに【主】の御業について伝えることをしなくなると、歴史を知らない世代が生まれる。その世代の者たちは、偶像礼拝に陥りやすくなる。

ホレブの体験(1014 節)

 次にモーセは、ホレブの体験を回顧する。「あなたがホレブで、あなたの神、【主】の前に立った日に【主】は私に言われた。『民をわたしのもとに集めよ。わたしは彼らにわたしのことばを聞かせる。それによって、彼らが地上に生きている日の間わたしを恐れることを学び、また彼らがその子どもたちに教えることができるように。』・・・あなたがたは語りかける声を聞いたが、御姿は見なかった。御声だけであった。主はご自分の契約をあなたがたに告げて、それを行うように命じられた。・・・」1014 節)。(1)「【主】への恐れ」とは、単なる畏怖の念ではない。【主】が全能者であり、完全に聖なる方であることを認識し、【主】に従わないことを心から恐れることである。この認識を得て初めて、民は【主】との契約を結ぶ準備ができたことになる。(2)さらに、「【主】への恐れ」は、礼拝、奉仕、献身を要求する。(3)【主】の顕現に伴う超自然現象(シャカイナグローリー)は、「【主】への恐れ」を民に植え付けるために与えられたものである。姿は見えず、声しか聞こえなかったのは、神は霊であり、「パーソン(人格)」であることを示すためである。(4)さらに、神の聖を教えるために、十戒が与えられた。石板の裏と表に十戒が書かれ、完成したものが二枚用意された(当時の中近東の契約書は、正と副の2 枚を用意するのが一般的であった)。
 今、自分の内に「【主】への恐れ」があるかどうか、吟味しようではないか。真の礼拝をささげるためには、単なる畏怖いふの念以上のものが必要である。

年間聖書通読

ヨブ記1〜3、テトスへの手紙1

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