5 サラミスに着くと、ユダヤ人の諸会堂で神のことばを宣べ始めた。彼らはヨハネを助手として連れていた。
第一次伝道旅行の冒頭で、パウロが採用した伝道の原則が明らかになった。それは、「先ずユダヤ人に、それから異邦人に」という原則である。その背後には、3 つの理由がある。
(1)実際的理由:会堂はローマ帝国の各地に分布しており、伝道のインフラストラクチャーの役割を担った(大きな町では、複数の会堂が存在していた)。そこに行けば、ユダヤ人に語りかけることができた。さらに、ユダヤ教に関心のある異邦人にも語りかけることができた。
(2)神学的理由:使徒13:46 にはこうある。「そこでパウロとバルナバは、はっきりとこう宣言した。『神のことばは、まずあなたがたに語られなければならなかったのです。しかし、あなたがたはそれを拒んで、自分自身を永遠のいのちにふさわしくない者と決めたのです。見なさい。私たちは、これからは異邦人のほうへ向かいます』」。パウロとバルナバは、福音は先ずユダヤ人に伝えられなければならないと、明確に宣言している。
ローマ1:16 にはこうある。「私は福音を恥とは思いません。福音は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です」。①神は、先ずユダヤ人を召された。②神は、諸契約を先ずユダヤ人との間で結ばれた。③神は、先ずユダヤ人を救い、教会を設立された。
(3)心情的理由:ローマ9:1 ~ 5 にはこうある。「私はキリストにあって真実を言い、偽りを言いません。次のことは、私の良心も、聖霊によってあかししています。私には大きな悲しみがあり、私の心には絶えず痛みがあります。もしできることなら、私の同胞、肉による同国人のために、この私がキリストから引き離されて、のろわれた者となることさえ願いたいのです。・・・」
ローマ10:1 にはこうある。「兄弟たち。私が心の望みとし、また彼らのために神に願い求めているのは、彼らの救われることです」
パウロには、異邦人の救いがユダヤ人の救いをもたらし、ユダヤ人の救いがメシアの再臨をもたらすとの確信があった(ロマ11:11 ~ 14)。ペテロもまた、同じ確信を持っていた(使3:19 ~ 20)。主イエスの教えも、これと一致している(マタ23:39)。キリスト教に最大の害を与えたのは、置換神学の教え(イスラエルは呪われ、教会が新しいイスラエルになったという教え)である。イスラエルの救いを覚えて祈ろう。
きょうの祈り
天の父なる神さま。救いはユダヤ人から始まり、ユダヤ人によって異邦人に届けられました。今のこの時に、一人でも多くのユダヤ人が救われますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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