38 神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。
39 イエスの正面に立っていた百人隊長は、イエスがこのように息を引き取られたのを見て、「この方はまことに神の子であった」と言った。
40 また、遠くのほうから見ていた女たちもいた。その中にマグダラのマリヤと、小ヤコブとヨセの母マリヤと、またサロメもいた。
41 イエスがガリラヤにおられたとき、いつもつき従って仕えていた女たちである。このほかにも、イエスといっしょにエルサレムに上って来た女たちがたくさんいた。
神殿の幕が上から下まで真二つに裂けたという記事を見てみましょう。(1)この幕は、神殿内の聖所と至聖所とを仕切るもので、縦が約20メートル、横が約10メートルありました。大祭司は年に一度だけ、この幕を通って至聖所の中に入りました。この幕は非常に分厚いもので、人間がそれを引き裂くのは不可能でした。(2)この幕は下から上ではなく、上から下に裂けています。これは、神の御手がそれを裂いたということを表わしています。
ここには、大変重要な神学的意味があります。旧約時代、つまりモーセの律法が機能していた時代、神の臨在の前に出ることができたのは、イスラエル人の中の大祭司一人だけでした。しかし、キリストの死によって、今や信じるすべての人にそれが許されるようになりました。つまり、新約時代の信者は、イエス・キリストという垂れ幕を通って父なる神に近づくことができるようになったのです。今私たちは、天地の創造主である方を仰ぎ見ることができるようになりました。ハレルヤ!
キリストの死に伴うさまざまなしるしを目撃した結果、百人隊長とその部下たちが信仰に導かれています。彼らは、「この方(イエス)はまことに神の子であった」と告白しています(マタイ27:51~56参照)。彼らは、十字架上のイエスが他の受刑者たちとは全く異なった言葉を発し、崇高な死を遂げたのを見て、信仰に導かれたのでしょう。このようにして彼らは、異邦人でありながらイエスを信じるようになる人々の先駆けとなりました。私たちもまた、この百人隊長の信仰告白につながる者たちです。イエスは神の子であったばかりか、今も生きておられる私たちの主です。
イエスとともにガリラヤからエルサレムに上って来た女たちは、遠くのほうから十字架刑の様子を見ていました。イエスの弟子たちは逃げ去って行きましたが、女たちはイエスのそばに留まり、イエスが埋葬されるまで事の一部始終を眺めていました。そして、復活のイエスを目撃する最初の証人となりました。あなたは、彼女たちの行動から何を学びますか。
きょうの祈り
天の父よ。あなたは私たちを聖い御座に招いてくださいました。どうか私たちを真の礼拝者としてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
出エジブト記7~8、ヨハネの福音書 5
ハーベスト・タイムによる無料の聖書講解動画(音声)サイト。
毎朝6時にきょうの【クレイ】が
あなたのLINEに届きます!
» 登録はこちら