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申命記4:25〜31 (新改訳2017)

25 あなたが子や孫をもうけ、あなたがたがその地に長く住むうちに堕落して、何かの形に刻んだ像を造り、あなたの神、【主】の目に悪であることを行い、御怒りを引き起こすようなことがあれば、

26 私は今日、次のことで、あなたがたに対して天と地を証人に立てる。あなたがたは、ヨルダン川を渡って所有しようとしているその地から追われ、たちまち滅び失せる。そこで、あなたがたは長く生きるどころか、すっかり根絶やしにされる。

27 また、【主】はあなたがたを諸国の民の中に散らされ、あなたがたは【主】が追いやる国々の中で、ごくわずかな者として生き残ることになる。

28 あなたがたはそこで、見ることも聞くこともできず、食べることも嗅ぐこともできない、人の手のわざである木や石の神々に仕える。

29 しかしそこから、あなたがたがあなたの神、【主】を探し求め、心を尽くし、いのちを尽くして求めるとき、あなたは主にお会いする。

30 こうして終わりの日に、これらすべてのことがあなたに臨み、あなたが苦しみのうちにあるとき、あなたは、あなたの神、【主】に立ち返り、御声に聞き従う。

31 あなたの神、【主】はあわれみ深い神であり、あなたを捨てず、あなたを滅ぼさず、あなたの父祖たちに誓った契約を忘れないからである。

離散の預言

天と地を証人に立てて

 前回の箇所で、モーセは偶像礼拝に陥らないように厳しく命じた(申4:1524)。ここでは、その命令を無視するなら、重大な結果を招くと警告する。「あなたが子や孫をもうけ、あなたがたがその地に長く住むうちに堕落して、何かの形に刻んだ像を造り、あなたの神、【主】の目に悪であることを行い、御怒りを引き起こすようなことがあれば、・・・あなたがたは長く生きるどころか、すっかり根絶やしにされる」。(1)イスラエルの民は、約束の地に長く住むうちに、自分たちは安全だと思い込み、【主】への感謝を忘れ、容易に偶像礼拝に巻き込まれるようになる。(2)そこでモーセは、天と地を証人に立てて宣言する。イスラエルの民は気まぐれであるが、天と地は変わることがない。
 「また、【主】はあなたがたを諸国の民の中に散らされ、あなたがたは【主】が追いやる国々の中で、ごくわずかな者として生き残ることになる。・・・」。(1)宣言の内容は、もし偶像礼拝に陥れば、神の裁きが下るということである。その裁きは、2 つの形でやって来る。諸国の間に散らされ、結果的に人口が減少する。偶像に仕えるようになる。(2)この預言は、アッシリヤ捕囚、バビロン捕囚の時に部分的に成就するが、最終的な成就は、紀元70 年に、全世界への離散という形でやって来る。

終わりの日に

 「しかしそこから、あなたがたがあなたの神、【主】を探し求め、心を尽くし、いのちを尽くして求めるとき、あなたは主にお会いする。こうして終わりの日に、これらすべてのことがあなたに臨み、・・・」。(1)「終わりの日」とは、終末時代のことである。イスラエルの民は、患難期の終わりに、ついにイエスをメシアとして受け入れるようになる。それから、キリストが再臨し、地上に千年王国が成就する。(2)イスラエルの民の救いは、人間のわざではなく、神の憐れみによるものである。「あわれみ」とはヘブル語で「ラフム」で、幼子に対する母親の愛を示す言葉である。(3)さらに神は、アブラハムとの契約を覚えておられる(契約は、イサク、ヤコブに継承された)。アブラハム契約のゆえに、神はイスラエルの民を見捨てない。神は、約束されたことをすべて果たされる。
 神が私たちに約束されたことは、すべて成就する。そのことを思い出し、平安をいただこう。イエス・キリストにある神の愛から私たちを切り離すものは、何もない。

年間聖書通読

ヨブ記10〜12、詩篇103〜104