1 その日、イエスは家を出て、湖のほとりにすわっておられた。
2 すると、大ぜいの群衆がみもとに集まったので、イエスは舟に移って腰をおろされた。それで群衆はみな浜に立っていた。
3 イエスは多くのことを、彼らにたとえで話して聞かされた。「種を蒔く人が種蒔きに出かけた。
ここから13 章に入る。先に進む前に、イエスの公生涯のこの時点で、重大な変化が起こっていることを確認しておこう。すでに12 章で学んだように、ユダヤ人たちはイエスがメシアであることを拒否した。その理由は、「イエスは悪霊のかしらベルゼブルにつかれている」というものであった。数々のしるしを目撃しながら、なおもイエスを拒否したのは、「赦されない罪」であった。ユダヤ人たちが公式にイエスを拒否して以降、「天の御国のプログラム」は、以下のように大きく変更される。
(1)イエスは民衆に向かって語っていたが、これ以降は、12 使徒の訓練に焦点を合わせるようになる。間もなく教会時代が到来することを予測し、そのための準備を使徒たちにさせるためである。(2)イエスは、自らのメシア性を証明するために、民衆の前で数々のしるし(奇跡)を行ってきた。その場合、奇跡の受け手の信仰は問題にされなかったが、これ以降の奇跡は、必要を抱えた個人を助けるために行われ、受け手の信仰が要求されるようになる。(3)イエスは、自分がメシアであることを言い広めるように命じていたが、これ以降は、自分がメシアであることをだれにも言うなと命じるようになる。(4)イエスは山上の垂訓に見られるように、分かりやすい言葉で、明瞭に教えていたが、これ以降は、たとえ話で教えるようになる。「イエスは、これらのことをみな、たとえで群衆に話され、たとえを使わずには何もお話しにならなかった」(13:34)。たとえ話で教える理由は、聴衆から真理を隠すためである。
イエスが宣教の方針を変更したのは、(その時代の)ユダヤ人たちが取り返しのつかない罪(赦されない罪)を犯したためである。ここから教訓を学ぼう。神の恵みや忍耐を軽んじてはならない。今という時を生かさないなら、取り返しのつかない事態が発生する。パウロはこう警告している。「それとも、神の慈愛があなたを悔い改めに導くことも知らないで、その豊かな慈愛と忍耐と寛容とを軽んじているのですか」(ロマ2:4)。また、こうも書いている。「神は言われます。『わたしは、恵みの時にあなたに答え、救いの日にあなたを助けた』。確かに、今は恵みの時、今は救いの日です」(2 コリ6:2)。私たちは、信じて救いを得る者となったが、まだ救われていない魂が多くいる。緊急性をもって伝道しようではないか。
きょうの祈り
天の父よ。あなたが私に示してくださった慈愛と忍耐とに感謝します。あなたは私の神です。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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ゼカリヤ3~4、テモテへの手紙 第一5
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