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使徒の働き20:13 ~ 17

13 さて、私たちは先に船に乗り込んで、アソスに向けて出帆した。そしてアソスでパウロを船に乗せることにしていた。パウロが、自分は陸路をとるつもりで、そう決めておいたからである。

14 こうして、パウロはアソスで私たちと落ち合い、私たちは彼を船に乗せてミテレネに着いた。

15 そこから出帆して、翌日キヨスの沖に達し、次の日サモスに立ち寄り、その翌日ミレトに着いた。

16 それはパウロが、アジヤで時間を取られないようにと、エペソには寄港しないで行くことに決めていたからである。彼は、できれば五旬節の日にはエルサレムに着いていたい、と旅路を急いでいたのである。

17 パウロは、ミレトからエペソに使いを送って、教会の長老たちを呼んだ。

トロアスからミレトへの旅(3)

長老たち

「パウロは、ミレトからエペソに使いを送って、教会の長老たちを呼んだ」。(1)パウロは、エペソには寄港しなかった。エルサレムへの旅を急いでいたからである。しかしパウロは、エペソの長老たちに最後のメッセージを語る必要性を覚えた。(2)ミレトで船荷を積み降ろすのに、3 日前後かかったであろう。その時間を利用して、パウロはエペソに使いを送り長老たちを呼んだ。(3)彼らが着くのに、早くても2 日はかかる。エペソからミレトに来る長老たちは、大きな犠牲を払ったのである。
長老職について考えてみよう。(1)新約聖書には、リーダーの呼び名が3 種類出て来る。長老(プレスビューテロス)(使2017)。英語ではelder。監督(エピスコポス)(使2028)。英語ではoverseer、bishop。牧する役割が与えられた者(ポイマイノウという動詞)(使2028)。名詞形では牧師である。ヨハネ2116 にこの言葉が出て来る。「イエスは再び彼に『ヨハネの子シモン。あなたはわたしを愛していますか』と言われた。ペテロは答えた。『はい、主よ。私があなたを愛していることは、あなたがご存じです。』イエスは彼に言われた。『わたしの羊を牧しなさい』」。(2)聖書的には、長老、監督、牧師は同一の役職を指している。リーダーの役割は、信者を導き、監督し、牧することである。(3)新約聖書が想定する教会の指導体制は、複数のリーダーによる指導である。特にエペソ教会のような大教会では、複数のリーダーが必要である。

パウロと五旬節

(1)ユダヤ人信者と律法の関係を、どう考えたら良いのか。ルカは、パウロが五旬節までにエルサレムに着こうとしていることを非難していない。ユダヤ人信者には、律法を守る自由も、守らない自由もある。このことを覚えておこう。ユダヤ人としてエルサレムで巡礼祭を祝いたいと願うのは、当然のことである。(2)異邦人信者は、メシアニックジュー(イエスを信じるユダヤ人)の律法に関する選びを受け入れるべきである。メシアニックジューには、律法を守る自由も守らない自由もある。もちろん、律法を救いの条件とするメシアニックジューがいるなら、それは間違っている。律法は、そもそも異邦人に与えられたものではないので、私たちとは無関係である。
私たちは、恵みと信仰によって救われた。そのことを思い出し、恵みと信仰によるクリスチャン生活を続けようではないか。

きょうの祈り

天の父なる神さま。私は恵みと信仰によって救われました。だからこそ、日々を恵みと信仰によって生きることができるよう、導いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

民数記7~8、箴言10