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使徒の働き12:3 ~ 5

3 それがユダヤ人の気に入ったのを見て、次にはペテロをもらえにかかった。それは、種なしパンの祝いの時期であった。

4 ヘロデはペテロを捕らえてろうに入れ、四人一組の兵士四組に引き渡して監視かんしさせた。それは、過越すぎこしの祭りの後に、民の前に引き出す考えであったからである。

5 こうしてペテロは牢に閉じ込められていた。教会は彼のために、神に熱心に祈り続けていた。

ペテロの逮捕

種なしパンの祝いの時期

ヘロデ・アグリッパ王は、ヤコブを捕らえ、斬首した。「それがユダヤ人の気に入ったのを見て、次にはペテロをも捕らえにかかった。それは、種なしパンの祝いの時期であった」。(1)ユダヤ人たちは、使徒ヤコブの死を喜んだ。彼らは、教会に対して敵意をいだくようになっていたのだ。(2)ヘロデ・アグリッパは、さらにユダヤ人たちを喜ばせる方法を考え、彼はペテロをらえることにした。そのための大義はある。ペテロは、教会のリーダーでありながら、異邦人と親しくした。これだけで、逮捕の理由となり得る。
「種なしパンの祝いの時期」とある。(1)ペテロを処刑するのに最もインパクトのある日は、祭りの日である。祭りの日には、各地から巡礼者のユダヤ人たちがエルサレムに集まって来る。(2)種なしパンの祭りとは、過越の祭りのことで、ルカは両方の名称を同じ意味で使用している。過越の祭りは1 日、種なしパンの祭りは7 日間、2 つの祭りを合わせると合計8 日間の祭りとなる。(3)ペテロは、イエスの受難と同じ道を歩もうとしていた。ペテロが投獄とうごくされるのは、これが3度目である(使4:3、5:18)。
「ヘロデはペテロを捕らえて牢に入れ、四人一組の兵士四組に引き渡して監視させた。それは、過越の祭りの後に、民の前に引き出す考えであったからである」。(1)この牢は、アントニア要塞の中にあった。祭りの期間、ヘロデ・アグリッパはエルサレムに滞在していた。(2)彼は、ペテロが脱獄だつごくしないように、厳重な監視体制をいた。過去に起こった奇跡的な出来事から、教訓を学んでいたのである。 4 人1 組× 4 組= 16 人の兵士。 6 時間交代、24 時間体制で監視。2 人の兵士は鎖でペテロと手をつないで牢の中におり、2 人の兵士は外で見張っていた。(3)過越の祭りが終わると同時に、ペテロの処刑が行われる予定であった。ペテロに残されている時間は少ない。ペテロもまた、ヤコブのように殺されるに違いないと、誰もが思った。
「こうしてペテロは牢に閉じ込められていた。教会は彼のために、神に熱心に祈り続けていた」。この節には、明確な対比がある。ペテロはしばられていた。しかし、祈りは縛られていない。信仰は何ものによっても縛られない。信仰に基づく祈りは、いかなる時にも信者の最大の武器である。キリストにある神の愛から私たちを切り離すものはない。このことを思い出そう。

きょうの祈り

天の父なる神さま。キリストにある神の愛から私たちを切り離すものはありません。きょうを信仰によって大胆にいきるよう導いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ヨブ記34~35、詩篇105~106