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使徒の働き5:17 ~ 18

17 そこで、大祭司とその仲間たち全部、すなわちサドカイ派の者はみな、ねたみに燃えて立ち上がり、

18 使徒たちを捕らえ、留置場に入れた。

使徒たちの逮捕

はじめに

教会内部の問題が処理された。アナニヤとサッピラの罪が裁かれた結果、聖霊の働きがより顕著けんちょに現れるようになった。その内容が、使徒5:1516 である。聖霊が働かれると、2 つの結果が生まれる。真実な回心を経験する者たちが起される。強い反発を示す者たちが現れる。この箇所は、ユダヤ教の指導者たちがどのように反発したかを記している。

使徒たちの逮捕

「そこで、大祭司とその仲間たち全部、すなわちサドカイ派の者はみな、ねたみに燃えて立ち上がり」。(1)「そこで」は、ギリシア語の「デ」で、最も一般的な接続詞である。英語では「then」「but」「and」などの訳がある。つまり、使徒たちの超自然的な働きのことを聞いて、大祭司とその仲間たちが反発を覚えたということである。イエスの弟子たちが民衆の上に大きな影響力を持ち始めているので、彼らは反発したのである。(2)「大祭司とその仲間たち全部」とある。大祭司は、アンナスかカヤパである(文脈上はアンナスであろう)。その仲間たち全部とは、サドカイ派の者たちである。サドカイ派は、祭司たちと貴族階級の者たちから成っていた。(3)「ねたみに燃えて立ち上がり」とある。「they were filled with jealousy」(ASV)。ねたみで満たされたのである。彼らは、自分たちこそ宗教的リーダーであると自負していた。宗教的特権を守ることが彼らの最大の関心事であった。サドカイ派は肉体の復活を信じていなかったので、イエスの復活のメッセージに反発した。
「使徒たちを捕らえ、留置場に入れた」。(1)彼らには、力によって抑圧するしか使徒たちに対処する方法がなかった。使徒4:1 ~ 3 では、ペテロとヨハネが逮捕された。使徒5:1718 では、使徒たち全員が逮捕された。(2)「留置場」とは、裁判にかかる前に被疑者ひぎしゃ勾留こうりゅうする場所である。ペテロとヨハネは、神殿内にある留置場に入れられたが、12 使徒たちは、神殿の外にある公の留置場に入れられた。
使徒たちとサドカイ派の者たちの違いは何か。使徒たちは「聖霊に満たされた」が、彼らは「嫉妬しっとに満たされた」。「満たされた」とは、人格的支配のことである。何がその人の人格を支配しているかによって、生き方が変わって来る。怒りやねたみに導かれる人生ではなく、聖霊に導かれる人生を歩もうではないか。信仰があることが聖霊の満たしの前提条件である。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。私を怒りや妬みから解放してください。どうか聖霊によって満たし、信仰に歩ませてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エレミヤ書18~19、詩篇59~60