20 すると、サウルは突然、倒れて地上に棒のようになった。サムエルのことばを非常に恐れたからである。それに、その日、一昼夜、何の食事もしていなかったので、彼の力がうせていたからである。
21 女はサウルのところに来て、サウルが非常におびえているのを見て彼に言った。「あなたのはしためは、あなたの言われたことに聞き従いました。私は自分のいのちをかけて、あなたが言われた命令に従いました。
22 今度はどうか、あなたがこのはしための言うことを聞き入れてください。パンを少し差し上げますから、それを食べてください。お帰りのとき、元気になられるでしょう。」
23 サウルは、これを断って、「食べたくない」と言った。しかし、彼の家来とこの女がしきりに勧めたので、サウルはその言うことを聞き入れて地面から立ち上がり、床の上にすわった。
24 この女の家に肥えた子牛がいたので、急いでそれをほふり、また、小麦粉を取って練り、種を入れないパンを焼いた。
25 それをサウルとその家来たちの前に差し出すと、彼らはそれを食べた。その夜、彼らは立ち去った。
サムエルから恐ろしい託宣を受けたサウルは、その場に倒れます。「倒れて地上に棒のようになった」とありますが、長身のサウルが完全に伸びてしまった様子が目に見えるようです。(1)サウルが倒れたのは、その託宣によって恐怖を感じたからですが、それだけではありません。彼は、まる1日、何の食事もしていなかったのです。(2)霊媒の女は、サウルを部屋に残して去っていたようですが、再びそこに戻って来て、サウルが非常におびえているのを発見します。(3)女は、押し問答の末に、サウルに食事を食べることに同意させます。彼女が食事を用意した理由は、サウルの哀れな姿を見てかわいそうに思ったからですが、それだけではありません。食事を与えてサウルを元気づけることは、彼女自身のためでもありました。もしサウルが彼女の家で死んだとなれば、大変なことになります。彼女は、霊媒をしたことを追求され、死刑になってしまうでしょう。(4)彼女は、かなり豪華な食事を用意しています。サウルとその家来たちはそれを食べ、肉体的な力を得てから戦場へ戻って行きました。
サウルの態度から、教訓を学びましょう。絶望的な託宣を聞いて、サウルは大きな衝撃を感じました。しかし、彼は悔い改めることも、神のあわれみを求めることも、また、犠牲のいけにえを捧げることもしていません。さらに、自分とともに死ぬことになる息子たちのことや、ペリシテ人に征服されることになる民のことは、気にかけていません。サウルは最後まで利己的な人物だったようです。
神は、どんな罪人の祈りでも聞いてくださいます。イエスに赦しを求めた十字架上の罪人のことを思い出しましょう。神のあわれみにすがりましょう。熱心に悔い改めましょう。愛と恵みに富んだ神は、必ずその祈りを聞いてくださいます。「神へのいけにえは、砕かれた霊。砕かれた、悔いた心。神よ。あなたは、それをさげすまれません」(詩篇51:17)。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。どうか罪人の私をあわれんでください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
列王記第一7~8、箴言22
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