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マルコの福音書13:9~13

9 だが、あなたがたは、気をつけていなさい。人々は、あなたがたを議会に引き渡し、また、あなたがたは会堂でむち打たれ、また、わたしのゆえに、総督や王たちの前に立たされます。それは彼らに対してあかしをするためです。

10 こうして、福音がまずあらゆる民族に宣べ伝えられなければなりません。

11 彼らに捕らえられ、引き渡されたとき、何と言おうかなどと案じるには及びません。ただ、そのとき自分に示されることを、話しなさい。話すのはあなたがたではなく、聖霊です。

12 また兄弟は兄弟を死に渡し、父は子を死に渡し、子は両親に逆らって立ち、彼らを死に至らせます。

13 また、わたしの名のために、あなたがたはみなの者に憎まれます。しかし、最後まで耐え忍ぶ人は救われます。

大患難時代の前半

第二の質問への答

文脈を再度確認します。イエスは弟子たちの三つの質問に答えようとしています。その質問とは、(1)神殿崩壊の時期とそのしるし、(2)イエスの再臨の時期とそのしるし、(3)世の終わりの時期とそのしるし、でした。前回の箇所でイエスは、「世の終わりとそのしるし」(第三の質問)についてお答えになりました。きょうの箇所では、「再臨とそのしるし」(第二の質問)について答えておられます。
ちなみに、「神殿の崩壊とそのしるし」(第一の質問)についての答は、ルカの福音書212024にだけ記録されており、マタイとマルコには何の記述もありません。ルカによれば、神殿崩壊のしるしは「敵がエルサレムを包囲すること」です。この預言を知っていた初代教会の弟子たちは、ローマ軍がエルサレムを包囲した時、全員そこから避難しています。
イエスは「再臨とそのしるし」(第二の質問)について論じる前に、大患難時代について預言しています。大患難時代の後にキリストの地上再臨が起こるからです。きょうの箇所は、大患難時代の前半の預言です。

大患難時代の前半

(1)聖徒たちへの迫害が起こる。これは、ヨハネの黙示録6:9~11の預言と同じです。聖徒たちを迫害するのは、宗教的バビロンと呼ばれる世界統一宗教です(黙示17:1~6参照)。(2)世界規模のリバイバルが起こる。この時代に福音を宣べ伝えるのは、救われた14万4,000人のユダヤ人たちです(黙示7章)。その結果、多くの異邦人が救いに入れられます。それが、「こうして、福音がまずあらゆる民族に宣べ伝えられなければなりません」という言葉の意味です。(3)不法がはびこり、多くの人たちの愛が冷え、家族同士でさえも憎み合うようになる。(4)最後まで耐え忍ぶユダヤ人は、救われる。
主イエスは、歴史の向かう方向を完全に把握しておられました。今も主イエスは、歴史を支配しておられる主権者です。聖書預言は、大枠において聖徒たちの勝利と神の国の実現を保証しています。クリスチャンは、不安な時代にあっても、勝利を確信して歩むことができます。きょうも、王の王であるキリストを見上げつつ歩みましょう。

きょうの祈り

天の父なる神さま。キリストにある者は、必ず勝利します。きょうも、歴史の支配者である主イエスをたたえつつ歩ませてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

創世記3~4、マルコの福音書 2