27 それから、イエスは弟子たちとピリポ・カイザリヤの村々へ出かけられた。その途中、イエスは弟子たちに尋ねて言われた。「人々はわたしをだれだと言っていますか。」
28 彼らは答えて言った。「バプテスマのヨハネだと言っています。エリヤだと言う人も、また預言者のひとりだと言う人もいます。」
29 するとイエスは、彼らに尋ねられた。「では、あなたがたは、わたしをだれだと言いますか。」ペテロが答えてイエスに言った。「あなたは、キリストです。」
30 するとイエスは、自分のことをだれにも言わないようにと、彼らを戒められた。
イエスは弟子たちを連れて、ピリポ・カイザリヤの辺りに退かれました。その目的は、何の妨害も入らない所で弟子たちと交わり、彼らから信仰告白を引き出すためでした。(1)ピリポ・カイザリヤは、ヘルモン山の麓に建てられた町です。本来の町名は「パニアス」で、ここには偶像神パンの聖所がヘレニズム時代からありました。(2)ローマ皇帝アウグストからこの町を与えられたヘロデ大王は、そこに皇帝崇拝の神殿を建てました。(3)その後、その子ヘロデ・ピリポが町を拡張美化し、皇帝テベリオに敬意を表して、「ピリポ・カイザリヤ(ピリポのカイザリヤという意味)」と呼ぶようになりました。(4)この町は、切り立った崖(巨大な岩山)を背に立っていました。その崖の洞窟から水が流れ出し、ヨルダン川の源流の一つバニヤス川となっていました。(5)イエス自身は、この町には入っておられません。そこが、異邦人の町だったからです。
イエスは二つの質問をされまました。(1)「人々はわたしをだれだと言っていますか」。弟子たちからは、バプテスマのヨハネ、エリヤ、預言者のひとり、といった答が返ってきました。(2)次にイエスは、「では、あなたがたはわたしをだれだと言いますか」と尋ねます。ペテロが弟子集団を代表して「あなたは、キリストです」と答えました。マタイの福音書16章によれば、イエスはその告白を大変喜ばれ、「このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいますわたしの父です」と語り、「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます」と約束しておられます。イエスは、ご自身の教会を「イエスはキリストという信仰告白」の上に建てると言われたのです。しかし、この時点での弟子たちの信仰告白が不完全であったことは、すぐに明らかになります。
あなたは、イエスが神の御子キリスト(メシア)であることを信じ、告白していますか。もしそうなら、それは天の父がそう示してくださったからです。自らの霊の目が開かれていることに感謝し、滅びつつある人たちの霊の目が開かれるように祈り励みましょう。先に救われた者の責任は重大です。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。今心から、「イエスは主なり」と告白します。私に与えられた使命を全うできますように、私を助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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歴代誌 第一10~11、詩篇133 ~ 134
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