1 そのころ、また大ぜいの人の群れが集まっていたが、食べる物がなかったので、イエスは弟子たちを呼んで言われた。
2 「かわいそうに、この群衆はもう三日間もわたしといっしょにいて、食べる物を持っていないのです。
3 空腹のまま家に帰らせたら、途中で動けなくなるでしょう。それに遠くから来ている人もいます。」
4 弟子たちは答えた。「こんなへんぴな所で、どこからパンを手に入れて、この人たちに十分食べさせることができましょう。」
5 すると、イエスは尋ねられた。「パンはどれぐらいありますか。」弟子たちは、「七つです」と答えた。
6 すると、イエスは群衆に、地面にすわるようにおっしゃった。それから、七つのパンを取り、感謝をささげてからそれを裂き、人々に配るように弟子たちに与えられたので、弟子たちは群衆に配った。
7 また、魚が少しばかりあったので、そのために感謝をささげてから、これも配るように言われた。
8 人々は食べて満腹した。そして余りのパン切れを七つのかごに取り集めた。
9 人々はおよそ四千人であった。それからイエスは、彼らを解散させられた。
前回の箇所と同じように、異邦人への祝福が続きます。この奇跡は、以前あった5,000人のパンの奇跡とは別のものです。(1)人数が違います。前回は5,000人でしたが、ここでは4,000人です。(2)パンと魚の数が違います。前回はパンが5つと魚が2匹でしたが、今回はパンが7つと魚が少しばかりです。(3)余ったパンの量が違います。前回は12のかごにいっぱいでしたが、今回は7つのかごです。(4)食べて満足した人の種類が違います。前回はユダヤ人中心でしたが、今回は異邦人中心です。この奇跡が行なわれている場所は、ガリラヤ湖の東岸、デカポリスの地方(7:31)です。そこは、異邦人の地で、ヘロデ・ピリポの領地でもありました。この奇跡には、やがて異邦人も神の祝福の中に加えられるという預言的メッセージが含まれています。
(1)イエスは、群集への憐れみの心を示されました。群衆は、食べ物のない状態で、3日間もイエスにつき従っていたのです。イエスは、このまま彼らを帰せば、途中で動けなくなる者も出るのではないかと心配されました。イエスの愛を共有し、弱い人に対して憐れみの心を持つことが弟子の条件です。(2)弟子たちはイエスに、「このへんぴな所で、どこからパンを手に入れて、この人たちに十分食べさせることができましょう」と応答しています。弟子たちの消極的な応答を見ていると、不思議な感じがします。彼らは前回のパンの奇跡から何も学ばなかったのでしょうか。あるいは、異邦人にパンを配ることに抵抗があったのでしょうか。あなたは、今までに主が行なってくださった恵みの数々を思い起こしていますか。過去の体験から教訓を学び、それを今に生かしている人は幸いです。私たちを数々の試練から救い出してくださった主は、これからも私たちを守ってくださいます。(3)今回もイエスは、わずかなもの(7つのパンと少しの魚)を手に取り、それを増やして、弟子たちの手を通して群集に配られました。
神は今も、私たちを通して働きを進めておられます。自分が持っているものをイエスに明け渡し、イエスの方法で、イエスとともに働くことを学びましょう。
きょうの祈り
天の父なる神さま。今私は、あなたがしてくださった良きことを思い出しております。そして、あなたがこれからも私を守り、導いてくださることを信じ、平安をいただいております。本当にありがとうございます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
歴代誌 第一2~3、ユダの手紙
ハーベスト・タイムによる無料の聖書講解動画(音声)サイト。
最新のメッセージ
毎朝6時にきょうの【クレイ】が
あなたのLINEに届きます!
» 登録はこちら