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マルコの福音書1:12~13

12 そしてすぐ、御霊はイエスを荒野に追いやられた。

13 イエスは四十日間荒野にいて、サタンの誘惑を受けられた。野の獣とともにおられたが、御使いたちがイエスに仕えていた。

荒野での誘惑

誘惑の内容

マルコは、「そしてすぐ、御霊はイエスを荒野に追いやられた」と書いています。「すぐ」という言葉は、マルコの福音書の特徴です(10節参照)。マルコは、ローマ人のために行動的なイエスを描きました。さて、マルコは荒野での誘惑については簡単に触れているだけですが、他の福音書の記述と合わせて、この誘惑がどのようなものであったかを見てみましょう。
(1)御霊がイエスを荒野に導いています。この誘惑は、アダムがエデンの園で犯した罪をあがなうと同時に、イスラエルの民が荒野で犯した罪をも贖うためでした。(2)イエスは荒野で40日間過ごされました。これは、イスラエルの民が40年間荒野を放浪したことと関係があります。「野の獣とともにおられた」という表現は、イエスがその時に置かれていた環境が非常に厳しいものであったことを表わしています。(3)40日間の断食の後、サタンの声が聞こえてきました。最初のアダムを誘惑したサタンは、最後のアダムであるイエスをも誘惑しようとしました。(4)誘惑の内容は、自分の力を、自らの必要を満たすために用いたらどうかというものでした。この誘惑は、イエスがどのようなメシアになるのかを決める試金石のようなものでした。パンを与え、政治的繁栄を約束し、奇蹟を見せるメシアなのか、あるいは、十字架への道を歩むメシアなのか。

誘惑に対する勝利

イエスは、申命記のことばを用いてサタンの誘惑をことごとく退け、十字架への道を選び取られました。人は、十字架のメッセージを信じることによってしか救われません。今、私たちのために十字架についてくださった主イエスの愛を思い起こし、感謝の祈りを捧げましょう。
サタンの誘惑にあった時、その状況にふさわしいみことばを引き出し、それを適用することによって敵の誘惑を打ち砕くことができます。それが霊の戦いの本質です。霊の戦いに勝利するためには、普段からみことばを心に蓄えておく必要があります。みことばの暗記と適用こそ、クリスチャン生活を勝利に導く秘訣です。もし今困難な状況に置かれているなら、それにふさわしいみことばを自らの状況に適用してみましょう。

きょうの祈り

天の父なる神さま。私たちにはすでに霊の戦いに対する最大の武器が与えられています。誘惑にあった時、その状況にふさわしいみことばを思い出すことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

伝道者の書7~8、ヘブル人への手紙10