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ローマ人への手紙16:12 〜 13

12 主にあって労している、ツルパナとツルポサによろしく。主にあって非常に労苦した愛するペルシスによろしく。

13 主にあって選ばれた人ルポスによろしく。また彼と私との母によろしく。

名の知られていない人たち(3)

14番目と15 番目は、ツルパナとツルポサ(12節a)

「主にあって労している、ツルパナとツルポサによろしく」。ともに、ギリシア語の「ツルフェイ」(繊細、温厚)から来た名前です。おそらく、異邦人の姉妹でしょう。双子の可能性もあります。

16番目は、ペルシス(12節b)

「主にあって非常に労苦した愛するペルシスによろしく」。ペルシスとは、ペルシヤの婦人という意味です。彼女は異邦人信者です。「非常に労苦した」と言われていますので、ローマ教会ではその献身のゆえによく知られていたのでしょう。

17番目と18 番目は、ルポスとその母(13節)

「主にあって選ばれた人ルポスによろしく。また彼と私との母によろしく」。(1)ルポスは、クレネ人シモンの息子です。マルコ1521にはこうあります。「そこへ、アレキサンデルとルポスとの父で、シモンというクレネ人が、いなかから出て来て通りかかったので、彼らはイエスの十字架を、無理やりに彼に背負わせた」。クレネ人シモンは、イエスの十字架を負ったことで有名な人物です。彼は自発的に十字架を負ったのではなく、ローマ兵から強制されて、むりやりに背負わされたのです。人生とは不思議なものです。結局、この体験がきっかけで、彼はイエスを信じるユダヤ人となりました。十字架にかけられたイエスの姿を目撃して、信仰に導かれたのでしょう。その結果、彼のふたりの息子(アレキサンデルとルポス)もまた信者になりました。「主にあって選ばれた」とは、ルポスの豊かな賜物が用いられているという意味です。(2)ルポスの母とは、クレネ人シモンの妻です。彼女もまた、夫に倣って信者になったのです。パウロは彼女のことを母のように慕い、「彼と私との母によろしく」と書いています。パウロの温かい心が感じられる、ほほえましい聖句です。
ロマ書16章は、決して退屈な章ではありません。パウロの人的ネットワークに属するひとりひとりにドラマがあり、神の導きの御手があります。このことは、私たちに関しても言えます。主にある兄弟姉妹たちひとりひとりが、主に愛された器であることを覚え、互いに尊敬し、愛し合おうではありませんか。

きょうの祈り

天の父なる神さま。クリスチャンひとりひとりが、あなたの恵みによって救われた尊い存在です。互いに尊敬し、愛し合うことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第二7~8、詩篇39 ~ 40