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ローマ人への手紙16:1 〜 2

1 ケンクレヤにある教会の執事で、私たちの姉妹であるフィベを、あなたがたに推薦します。

2 どうぞ、聖徒にふさわしいしかたで、主にあってこの人を歓迎し、あなたがたの助けを必要とすることは、どんなことでも助けてあげてください。この人は、多くの人を助け、また私自身をも助けてくれた人です。

フィベ(2)

フィベを歓迎して欲しい

パウロは、フィベをローマ教会の信徒たちに推薦(紹介)しています。今回は、フィベについての2回目の学びです。「どうぞ、聖徒にふさわしいしかたで、主にあってこの人を歓迎し、あなたがたの助けを必要とすることは、どんなことでも助けてあげてください。この人は、多くの人を助け、また私自身をも助けてくれた人です」(2節)。(1)新改訳が「多くの人を助け、また私自身をも助けてくれた人です」と訳している箇所を、新共同訳は「彼女は多くの人々の援助者、特にわたしの援助者です」と訳しています。「援助者」というのは、「プロスタティス」です。これはパトロンのことです。彼女は、女性のパトロン(英語でpatroness)だったのです。(2)この言葉には、卓越した女性という意味もあります。彼女は、ケンクレヤの教会の中では身分的にも人格的にも非常に優れた人物だったのでしょう。特にパウロは、彼女から大きな援助を受けていたようです。(3)主にあってこのように気前よく奉仕をしているのですから、フィベはローマの信徒から歓迎を受けるに値すると、パウロは言います。(4)「どんなことでも助けてあげてください」とあります。「助けてあげる」は、ギリシア語で「パラステイミ」です。これは法律用語で、そばに立つ、そばに寄り添うという意味があります。恐らく彼女は、なんらかの法的理由があって、ローマに行く必要があったのでしょう。そこでパウロは、奉仕の賜物のある彼女に、この手紙を委ねたと推測されます。

初代教会における女性の地位

キリスト教は、女性の尊厳を認める宗教です。パウロに関しても、彼は女性を蔑視べっししていると批判する人がよくいますが、決してそうではありません。(1)ロマ書16章で彼は様々な人々を上げていますが、その内、フィベを含めて9人までが女性です。初代教会において、女性がいかに重要な働きをしていたかが分かります。(2)さらに、4人の女性に関して、「非常に労苦した」、「労している」と言われています。(3)さらに、新約中、プリスカとアクラという夫婦が連名で6回登場しますが、4回まで妻が先になっています。ルカは彼女をプリスキラと呼びますが、これはニックネームです。パウロは、プリスカという正式名で呼んでいます。教会の中における女性の奉仕の重要性に着目しようではありませんか。主にあって、男性には男性の、女性には女性の召しがあります。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。2千年も前から、女性の尊厳が重視されていたことを学び、感激しています。男女がそれぞれの役割を認め合うことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第一30~31、使徒の働き4