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ローマ人への手紙15:7 〜 12

7 こういうわけですから、キリストが神の栄光のために、私たちを受け入れてくださったように、あなたがたも互いに受け入れなさい。

8 私は言います。キリストは、神の真理を現すために、割礼のある者のしもべとなられました。それは父祖たちに与えられた約束を保証するためであり、

9 また異邦人も、あわれみのゆえに、神をあがめるようになるためです。こう書かれているとおりです。「それゆえ、私は異邦人の中で、あなたをほめたたえ、あなたの御名をほめ歌おう。」

10 また、こうも言われています。「異邦人よ。主の民とともに喜べ。」

11 さらにまた、「すべての異邦人よ。主をほめよ。もろもろの国民よ。主をたたえよ。」

12 さらにまた、イザヤがこう言っています。「エッサイの根が起こる。異邦人を治めるために立ち上がる方である。異邦人はこの方に望みをかける。」

神の栄光(1)

はじめに

これまでに、聖書は希望を与えてくれる(4節)ということ、そして、希望は一致を生む(5〜6節)ということを、学びました。今回は、一致は神の栄光につながるということを見てみましょう。15:7〜12は、この手紙のこれまでの議論のまとめとなっています。特に、9〜11章の内容が短くまとめられていますので、注意深くその内容を検討してみましょう。

キリストに倣って

「こういうわけですから、キリストが神の栄光のために、私たちを受け入れてくださったように、あなたがたも互いに受け入れなさい」(7節)。(1)キリストは、先ずユダヤ人を受け入れ、次に異邦人を受け入れてくださいました。そうされたのは、神の栄光のためです。(2)結局のところ、キリストに従うとは、キリストの手本に倣って、互いを受け入れ合うということです。
「私は言います。キリストは、神の真理を現すために、割礼のある者のしもべとなられました。それは父祖たちに与えられた約束を保証するためであり、」(8節)。(1)「割礼のある者」とは、ユダヤ人のことです。キリストはユダヤ人への奉仕を優先されました。ご自分の民イスラエルのために、しもべとなってくださいました。マタイ10:5〜6にはこうあります。「イエスは、この十二人を遣わし、そのとき彼らにこう命じられた。『異邦人の道に行ってはいけません。サマリヤ人の町に入ってはいけません。イスラエルの家の失われた羊のところに行きなさい』」(マタ1524参照)。(2)そうされた目的は、「神の真理を現すため」です。新共同訳は、「神の真実を現すため」と訳しています。また、「父祖たち(アブラハム、イサク、ヤコブ)に与えられた約束」を保証するためでもありました。その約束とは、メシアに関する種々の約束のことです(メシア預言のこと)。
「また異邦人も、あわれみのゆえに、神をあがめるようになるためです」(9 節a)。(1)ユダヤ人だけでなく、異邦人にも福音が伝えられました。その目的は、異邦人もユダヤ人といっしょに神をあがめるようになるためです。(2)次にパウロは、異邦人を救う計画が最初からあったことを示すために、旧約聖書から4つの聖句を引用しています。それについては、次回取り上げます。神は、ユダヤ人と異邦人がともに救われ、一致して御名をたたえるようになることを心から願っておられます。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。主イエスにあって信者同志が一致し、思いをひとつにしてあなたの御名をたたえることができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

士師記17~18、詩篇33 ~ 34