18 こういうわけで、ちょうどひとりの違反によってすべての人が罪に定められたのと同様に、ひとりの義の行為によってすべての人が義と認められ、いのちを与えられるのです。
19 すなわち、ちょうどひとりの人の不従順によって多くの人が罪人とされたのと同様に、ひとりの従順によって多くの人が義人とされるのです。
20 律法が入って来たのは、違反が増し加わるためです。しかし、罪の増し加わるところには、恵みも満ちあふれました。
21 それは、罪が死によって支配したように、恵みが、私たちの主イエス・キリストにより、義の賜物によって支配し、永遠のいのちを得させるためなのです。
ここまでで「義認」についての論考が終わり、次の6章からは「聖化」のテーマに入ります。先に進む前に、3種類の罪について確認しておきます。まず、個人的罪というものがあります。(1)ギリシア語で罪という言葉が複数形になっている場合は、「個人的罪」です。(2)これは、日常生活で経験する、神の性質に反した行為や思いをすべて含む概念です。認罪(自分は罪人であるとの認識)の過程では、この罪が最も認識されやすいものです。(3)この罪に対する解決策は、「赦し」です。イエスをメシアと信じた人は、罪が取り除かれます。つまり、イエスにそれらの罪が転嫁され、その人は義と宣言されます。それを「義認」と言います。
次に、原罪というものがあります。(1)ギリシア語で罪という言葉が単数形になっている場合は、「原罪」を指します。(2)「原罪」とは、罪の性質のことです。私たちが個人的罪を犯すのは、内に「罪の性質(原罪)」があるからです。(3)アダム以降の全人類が「罪の性質」を持っています。これは、アダムとエバから引き継がれた罪、すべての個人的罪の原因になっている罪です。(4)原罪は、最初に創造された時点での人の必然的な性質ではありません。イエスは、原罪を持たず、個人的罪とも無関係でした。(5)各人がアダムから直接原罪を受け継ぐわけではありません。両親が仲介役となって、原罪が継承されて行くのです(詩51:5、エペ2:3参照)。(6)原罪の解決法は、新生、贖い、聖霊の内住です。イエスをメシアと信じた人は、霊的に新生し、霊的人生を歩み始めます。
さらに、転嫁された罪というものがあります。(1)全人類は、アダムの罪に参加したとみなされます。つまり、全人類がアダムと同じ罪責を負っているということです。(2)この罪は、原罪とは区別される概念です。原罪は、仲介者(両親)を通して継承されてきました。転嫁された罪は、アダムから各個人に直接伝達されます。(3)アダムは全人類の代理人として行動したので、その影響はすべての人に及びました。「アダムにあって」、私たちも行動したとみなされるのです(1コリ15:22参照)。人は、個人的罪だけでなく、アダムの罪のためにも、有罪なのです。(4)転嫁された罪の解決法は、「メシアの義の転嫁」です。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。3 種類の罪に対する解決策を用意してくださり感謝します。今私は、神との平和を持っています。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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