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ローマ人への手紙1:18 〜 23

18 というのは、不義をもって真理をはばんでいる人々のあらゆる不敬虔と不正に対して、神の怒りが天から啓示されているからです。

19 それゆえ、神について知られることは、彼らに明らかです。それは神が明らかにされたのです。

20 神の、目に見えない本性、すなわち神の永遠の力と神性は、世界の創造された時からこのかた、被造物によって知られ、はっきりと認められるのであって、彼らに弁解の余地はないのです。

21 それゆえ、彼らは神を知っていながら、その神を神としてあがめず、感謝もせず、かえってその思いはむなしくなり、その無知な心は暗くなりました。

22 彼らは、自分では知者であると言いながら、愚かな者となり、

23 不滅の神の御栄えを、滅ぶべき人間や、鳥、獣、はうもののかたちに似た物と代えてしまいました。

まとめ

重要な質問

先に進む前に、1:1823 のまとめをしてみましょう。ここで重要な質問を取り上げます。それは、「福音を聞かないで死んだ人はどうなるのか」という質問です。
(1)20節によれば、「彼らに弁解の余地はない」ということになります。つまり、福音を聞かないで死んだ人は滅びているということです。私がクリスチャンになり、父に伝道した時のことです。父は私に反論し、「キリストを信じない人は滅びるというのは、おかしい。それは、狭い考え方だ」と言いました。この反論は、一般の日本人がキリスト教に関して持っている誤解を代表しています。人は、キリストを信じないから滅びるのではなく、一般啓示によって示されている真理をこばんでいるから滅びるのです。
(2)パウロの論によれば、福音を聞かないで死んだ人は滅びています。その論証は、以下のようにしてなされます。人間には神に関する知識があります。それは一般啓示を通した知識です。人間はそれを押さえつけて、宗教的に、道徳的に、自分勝手に生きています。人間は意図的に真理を押さえつけています。だから、弁解の余地はないのです。福音を聞いていなくても、死んだ異教徒は滅びに至っています。もし福音を聞いた人だけが滅びるというなら、福音を伝えることは最悪のこととなります。
(3)では、神の正義はどこにあるのでしょうか。神の正義は、次のようにして立証されます。人は与えられている啓示の量によって裁かれます。福音を聞いていない人は、一般啓示によって裁かれます。福音を聞いた人は、特別啓示によって裁かれます。つまり、聖書に啓示された真理によって裁かれるということです。一般啓示に応答して生きている人には、さらなる啓示が与えられます。神は、真剣に神を求める人をそのままに捨て置くことはありません。ある日突然、あるクリスチャンが、行ったこともない国に対して重荷を感じることがあります。その人は、会ったこともない人たちに福音を伝えるために、宣教師になる準備を始めます。宣教師が感じるこのような使命の背後には、神の導きがあります。また神は、宣教師を送らなくても、超自然的な介入をもって求道者に語りかけることができます。事実、ユダヤ人やイスラム教徒は、このような超自然的な神の介入によって回心することがよくあります。
罪人の悲惨な運命を思い、熱心に伝道に励もうではありませんか。

きょうの祈り

天の父よ。あなたが人を罪に定める時あなたは正しく、あなたが人を義と宣言する時も、あなたは正しくあられます。あなたのご計画に従って伝道する者とならせてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ヨブ記10〜12、テトスへの手紙2