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ローマ人への手紙1:16 〜 17

16 私は福音を恥とは思いません。福音は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です。

17 なぜなら、福音のうちには神の義が啓示されていて、その義は、信仰に始まり信仰に進ませるからです。「義人は信仰によって生きる」と書いてあるとおりです。

ロマ書のテーマ(6)

信仰の原則

ローマ1:1617は、ロマ書全体のテーマを提示しています。すでに16節は取り上げました。きょうは17節の2回目です。「なぜなら、福音のうちには神の義が啓示されていて、その義は、信仰に始まり信仰に進ませるからです。『義人は信仰によって生きる』と書いてあるとおりです」(17節)。前回も書きましたように、ロマ書の中で最も重要な聖句です(聖書全体の中で最も重要と言ってもいいかもしれません)。
「その義は、信仰に始まり信仰に進ませるからです」(新改訳)とあります。別訳では、「それ(神の義)は、初めから終わりまで信仰を通して実現されるのです」(新共同訳)となっています。原文を直訳すると、「outof faith, into faith」(信仰から出て、信仰に至る)となります。この聖句は、福音というものは最初から最後まで、信仰を土台としてのみ機能するということを教えています。つまり、信仰はみなもとであり、ゴールであるのです。

救いの3要素の再確認

信仰によって獲得できる救いには、次の3つのステップがあります。それを再確認しておきます。(1)義認(過去形の救い)。これは、善良な人間になったということではなく、義と宣言されたということ。父なる神との関係が変化し、和解させられたということ。義認は、信仰によってのみ成就する。(2)聖化(現在進行形の救い)。これは、完成に向かうプロセスである。クリスチャンはみな、この過程を歩んでいる。聖化もまた、信仰によってのみ成就する。(3)栄化(未来形の救い)。これは、救いが完成した状態のことである。私たちはやがて栄光の姿に変えられる。栄化もまた、信仰によってのみ成就する。
信じた人には、上の3つのステップが保証されています。私たちが信じる主イエス・キリストは生きておられます。信者はそのキリストに信頼を告白し、キリストの力によって救いの完成へと導かれるのです。このことはすべて「信仰の原則」によって実現することです。もし信仰以外の原則で進んでいるなら、それはもはやキリストの福音とは言えません。今、自らの福音理解とキリストの信仰とを吟味ぎんみしましょう。生ける信仰を主からいただこうではありませんか。

きょうの祈り

天の父よ。信仰に始まり、信仰に終わる。私にはこれしかありません。信仰の原則によって、救いが保証されていることを感謝します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ゼカリヤ7~8、詩篇99 ~ 100