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ローマ人への手紙1:1 〜7

1 神の福音のために選び分けられ、使徒として召されたキリスト・イエスのしもべパウロ、

2 ─この福音は、神がその預言者たちを通して、聖書において前から約束されたもので、

3 御子に関することです。御子は、肉によればダビデの子孫として生まれ、

4 聖い御霊によれば、死者の中からの復活により、大能によって公に神の御子として示された方、私たちの主イエス・キリストです。

5 このキリストによって、私たちは恵みと使徒の務めを受けました。それは、御名のためにあらゆる国の人々の中に信仰の従順をもたらすためです。

6 あなたがたも、それらの人々の中にあって、イエス・キリストによって召された人々です、─このパウロから、

7 ローマにいるすべての、神に愛されている人々、召された聖徒たちへ。私たちの父なる神と主イエス・キリストから恵みと平安があなたがたの上にありますように。

あいさつ(10)

「神の義」の内容

今回は、パウロのあいさつ文の学びの10 回目です。すでに見たように、2〜6節はあいさつ文の中の「挿入句」に当たります。その中でパウロは、福音の内容を要約しています。きょうは、「神の義」の内容について学んでみましょう。
「信仰の従順をもたらすため」とあります。(1)これは、律法による義ではありません。ユダヤ人は熱心な信仰を持っていました。「私は、彼らが神に対して熱心であることをあかしします。しかし、その熱心は知識に基づくものではありません」(ロマ10:2)。かつてのパウロもまた、そのような状態でした。(2)これは、信仰から出てくる従順のことで、パリサイ的ユダヤ教とは異なった原理です。信仰は必然的に、神への従順を生み出します。
「あらゆる国の人々の中に」とあります。(1)これはギリシヤ語で「エスノス」、「異邦人」のことです。彼は、ローマ教会にユダヤ人信者と異邦人信者がいたことを意識してこれを書いています。(2)パウロのメッセージは、当時のユダヤ人にとっては、二重の意味で革命的でした。彼は、「信仰の従順」を説きました。さらに、異邦人も神から招かれていると説きました。

神の御名と神の栄光は同義語

「御名のために」とは「神の栄誉と栄光のために」という意味です。旧約聖書は、神の御名と神の栄光が深く関連していることを教えています。「しかし主は、御名のために彼らを救われた。それは、ご自分の力を知らせるためだった」(詩106:8、出エジプトに関して)。「しかし、わたしはわたしの名のために、彼らを連れ出すのを見ていた諸国の民の目の前でわたしの名を汚そうとはしなかった」(エゼ20:14)。
イスラエルの民は、地上における神の代理人としての使命を持っています。彼らの役割は、異邦人の中にあって神の栄誉を示すことです。しかし、彼らはその使命を果たすことに失敗しました。パウロは神の代理人として召されました。彼は、イスラエルの民が失敗したことを忠実に行おうとしています。それは、異邦人の中にあって神の栄誉を示すことです。神がいかにして妥協なしに異邦人を救うかというのが、パウロが伝えようとした「神の義」の内容です。異邦人である私たちの救いは、神の義の中に含まれている祝福です。私たちは、「御名のために」、「信仰の従順」へと召されたお互いです。自己認識を正そうではありませんか。

きょうの祈り

天の父なる神さま。あなたの義のゆえに、私を救うことにしてくださり、感謝します。イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ヨナ書1〜2、テサロニケ人への手紙 第一4