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出エジプト記37:1 〜 9

1 ベツァルエルはアカシヤ材で一つの箱を作った。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半、高さは一キュビト半。

2 その内側と外側を純金でかぶせ、その回りに金の飾り縁を作った。

3 箱のために、金の環四つを鋳造し、その四隅の基部に取りつけた。一方の側に二つの環を、他の側にほかの二つの環を取りつけた。

4 また、アカシヤ材で棒を作り、これを金でかぶせ、

5 その棒を、箱をかつぐために箱の両側にある環に通した。

6 ついで彼は、純金で「贖いのふた」を作った。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半。

7 また、つちで打って作った二つの金のケルビムを「贖いのふた」の両端に作った。

8 一つのケルブを一方の端に、他のケルブを他方の端に。ケルビムを「贖いのふた」の一部として、その両端に作った。

9 ケルビムは翼を上のほうに伸べ広げ、その翼で「贖いのふた」をおおい、ケルビムは互いに向かい合い、その顔は「贖いのふた」に向いていた。

契約の箱と贖いのふた

契約の箱(出25:10 〜16 の成就)

契約の箱は、幕屋の中に置かれた種々の調度品の中で最も重要なもので、幕屋の一番奥の部屋である至聖所に置かれた。その箱の中には3 つのものが入れられた。マナを入れた金のつぼ十戒を記した石の板2 枚。芽を出したアロンの杖。この箱が重要である理由は、その上に神の臨在(シャカイナグローリー)がとどまったことにある。結論的に言うと、シャカイナグローリーこそ幕屋のいのちである。至聖所には、大祭司が年に1 度だけ入ることが許された。聖所と至聖所は、仕切りの幕で区切られていたので、至聖所の中には何の光もなかった。その闇の中で大祭司が神に仕えることができたのは、契約の箱の上に神の栄光の光が輝いていたからである。
幕屋の中に輝いたシャカイナグローリーは、新約聖書では、イエス・キリストの内に宿った。ヨハネは、「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。父のみもとから来られたひとり子としての栄光である。この方は恵みとまことに満ちておられた」(ヨハ1:14)と証言している。旧約時代においては、イスラエルの民は幕屋の中に宿るシャカイナグローリーを見て、神がともにいてくださることを確認した。今の私たちは、イエス・キリスト(インマヌエルなる神)を仰ぎ見て、神がともにおられることを確認するのである。

贖いのふた(出25:17 〜22 の成就)

贖いのふたには3 つの役割があった。(1)神の御座としての役割。ふたの両側には、ケルビムが置かれた。ケルビムとは、最高位の天使たちのことである。聖書には、「ケルビムの上に座す神」という表現が、たびたび出て来る(1 サム4:4、2 サム6:2、2 列19:15、詩80:1 など参照)。(2)贖いの場としての役割。そこは、大祭司が自分の罪とイスラエルの民の罪のためにいけにえの血を振りかけ、「贖い」をする場所であった(レビ16:11 〜17)。(3)啓示の場としての役割。神は、「わたしはそこであなたと会見し、…二つのケルビムの間から…語ろう」と言われた(出25:22)。
贖いのふたは、キリストの贖いを指し示す型である。贖いのふたの上にいけにえの血が振りかけられ、神の怒りが静められた。このことは、イエスが十字架上で、私たちの罪のために、そのいのちを神にささげられたことを示す型である(ヘブ9:1 〜12)。キリストの犠牲的愛を覚え、父なる神に感謝しよう。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。あなたは、幕屋の中に、新約時代になってから啓示される霊的真理を置かれました。イエス・キリストの愛を具体的に理解できますことを感謝します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エゼキエル書24~25、エペソ人への手紙1