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出エジプト記31:1 〜 5

1 【主】はモーセに告げて仰せられた。

2 「見よ。わたしは、ユダ部族のフルの子であるウリの子ベツァルエルを名ざして召し、

3 彼に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において、神の霊を満たした。

4 それは、彼が、金や銀や青銅の細工を巧みに設計し、

5 はめ込みの宝石を彫り、木を彫刻し、あらゆる仕事をするためである。

ベツァルエル

知恵と英知と知識の霊

今モーセはシナイ山の山頂にあって、神から幕屋建設に関する指示を受けている。この箇所では、幕屋を建設する工人となる人物の名が上げられている。ベツァルエルがそれである。神は言われた。「見よ。わたしは、ユダ部族のフルの子であるウリの子ベツァルエルを名ざして召し、 彼に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において、神の霊を満たした」。(1)彼の家系を見てみよう。ユダ部族のフル、その子ウリ、その子ベツァルエルと続く。ユダ部族のフルとは、アマレクとの戦いにおいて、モーセの手を両側から支えた2 人のうちの1 人である(17 章)が、その孫がベツァルエルである。この家系では、信仰の継承がうまく行われていたことがうかがえる。(2)神はベツァルエルに関して、「彼に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において、神の霊を満たした」と言われた。英語で表現すると、知恵(wisdom)、英知(understanding)、知識(knowledge)となる。聖霊による力の付与が、「わたしは、・・・彼に、神の霊を満たした」ということばで表現されている。ベツァルエルには元々工芸の能力があったと思われるが、その上に、聖霊の力が与えられた。それは、幕屋建設に際して、人間の能力以上の仕事をするためである。(3)仕事の内容に関しては、「それは、彼が、金や銀や青銅の細工を巧みに設計し、 はめ込みの宝石を彫り、木を彫刻し、あらゆる仕事をするためである」とある。ベツァルエルは、聖霊の助けを受けて幕屋を建設するために召された。聖霊は、美と芸術の霊でもある。

旧約時代における聖霊の働き

旧約時代においては、聖霊は【主】の働きに召された特定の人の上に下った。また、その働きも範囲が限定されていた。その状況が変化するのは、ペンテコステの日に聖霊が降臨して以降のことである。「聖霊によるバプテスマの働き」(信者をキリストのからだである教会に結びつける働き)や「聖霊の内住」は、新約時代になって与えられた祝福である。今の時代、私たちクリスチャンは、その2つの恵みをいただいている。これは、神からの一方的な贈り物である。主イエスを信じた時、私たちは聖霊のバプテスマによってキリストの死、埋葬、復活につながった。また、聖霊のバプテスマによってキリストのからだである教会に連なった。聖霊は、常に私たちの内に住んでおられる。このような祝福を受けていることを思い起こし、日々聖霊の導きによって歩むことを志そう。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。信者の内に住んでくださる聖霊のゆえに、御名をたたえます。どうか私を聖霊で満たしてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エレミヤ書20~21、コリント人への手紙 第一16