31 青色、紫色、緋色の撚り糸、撚り糸で織った亜麻布で垂れ幕を作る。これに巧みな細工でケルビムを織り出さなければならない。
32 これを、四つの銀の台座の上に据えられ、その鉤が金でできている、金をかぶせたアカシヤ材の四本の柱につける。
33 その垂れ幕を留め金の下に掛け、その垂れ幕の内側に、あかしの箱を運び入れる。その垂れ幕は、あなたがたのために聖所と至聖所との仕切りとなる。
34 至聖所にあるあかしの箱の上に『贖いのふた』を置く。
35 机を垂れ幕の外側に置き、その机は幕屋の南側にある燭台と向かい合わせる。その机を北側に置く。
36 天幕の入口のために、青色、紫色、緋色の撚り糸、撚り糸で織った亜麻布で刺繍をした幕を作る。
37 その幕のためにアカシヤ材の柱五本を作り、これに金をかぶせる。それの鉤も金で、また、それらの柱のために青銅の台座五つを鋳造する。
幕屋は、神の計画が成就する前の一時的な仕組みである。幕屋は型であり、キリストが本体(対型)である。幕屋に関する神からの指示は、重要な部分から始まり、外側に広がって行く。これまでに、①契約の箱、②贖いのふた、③供えのパンの机、④燭台、⑤幕屋のための幕、⑥幕屋を覆う幕、⑦板と横木、などを取り上げた。
ここで、幕屋の全体のサイズを確認しておこう。幕屋の面積は、約13.3m ×4.4m × 4.4m(約59㎡、17.5 坪、35 畳)で、奥の半分が至聖所であった。至聖所のサイズは、1 辺が約4.4m の立方体である(面積は約19 ㎡、5.8 坪、12 畳)。垂れ幕というのは、聖所と至聖所を仕切るための幕である。(1)この幕は、青色、紫色、緋色の撚り糸、撚り糸で織った亜麻布でできていた。(2)その幕には、ケルビムを織り出した(ケルビム模様)。この模様は、織りによってできているので、両面から見えた。(3)この垂れ幕を、金を被せたアカシヤ材4 本の柱に付けた。柱は四つの銀の台座の上に据えられた。(4)この垂れ幕は、一般の祭司と大祭司を区別する仕切りとなった。至聖所には大祭司が年に一度だけ入れた。
次に取り上げる幕は、聖所(幕屋)の入口にかける幕である。(1)この幕は、青色、紫色、緋色の撚り糸、撚り糸で織った亜麻布でできていた。(2)この幕には、刺繍によって模様が施された。つまり、この模様は、幕の片面からしか見えなかった。(3)この幕を、金を被せたアカシヤ材5 本の柱に付けた。柱の下には、青銅の台座が置かれた。(4)この幕は、一般のイスラエル人と祭司を区別する仕切りとなった。
幕屋の構造は、神に近づく人を徐々に限定する仕掛けとなっている。異邦人は、幕屋の内庭に入ることさえできなかった。イスラエル人は内庭に入ることができても、幕屋(聖所)そのものには入ることができなかった。幕屋に入れるのは、祭司だけである。さらにその奥の至聖所には、大祭司しか入れなかった。神は大祭司という接点を通して、イスラエルの民と、また全人類と関わろうとされた。新約時代に生きる私たちは、大祭司であるイエスを通して、神の御座に近づくことができるようになった。何という幸い、祝福であろうか。きょうも、栄光の御座に近づき、父なる神に感謝を捧げようではないか。
きょうの祈り
天の父なる神さま。今私は、主イエスを通して栄光の御座に近づき、あなたに礼拝をささげます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
イザヤ書42~43、ローマ人への手紙16
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