10 アカシヤ材の箱を作らなければならない。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半、高さは一キュビト半。
11 これに純金をかぶせる。それは、その内側と外側とにかぶせなければならない。その回りには金の飾り縁を作る。
12 箱のために、四つの金の環を鋳造し、それをその四隅の基部に取りつける。一方の側に二つの環を、他の側にほかの二つの環を取りつける。
13 アカシヤ材で棒を作り、それを金でかぶせる。
14 その棒は、箱をかつぐために、箱の両側にある環に通す。
15 棒は箱の環に差し込んだままにしなければならない。抜いてはならない。
16 わたしが与えるさとしをその箱に納める。
この箇所から、幕屋建設のための具体的な指示に入る。具体的な指示は、重要な部分から始まり、外側に広がって行く。(1)指示は、契約の箱から始まり、幕屋の庭で終わる(27:9 〜 19)。(2)香壇(30:1 〜 10)と洗盤(30:17 〜21)は、後回しにされる。その理由は、この2 つの器具に関する指示は、後から出て来る祭司に関する命令と関連しているからである。
(1)幕屋の中で最も重要なものは「アカシヤ材の箱」、つまり契約の箱である。箱のサイズは、1 キュビトを約44cm とすると、110cm × 66cm × 66cm となる。(2)この箱の内側と外側に純金を被せる。さらに、持ち運びができるように、4つの金の環を箱の四隅に取り付ける。棒は、箱の環に通したままにしておく。誤って人が契約の箱に触れないようにするためである。(3)契約の箱に触れてしまったために悲劇が起こったという記録が、聖書にある。「こうして彼らがナコンの打ち場まで来たとき、ウザは神の箱に手を伸ばして、それを押さえた。牛がそれをひっくり返しそうになったからである。 すると、【主】の怒りがウザに向かって燃え上がり、神は、その不敬の罪のために、彼をその場で打たれたので、彼は神の箱のかたわらのその場で死んだ」(2 サム6:6 〜 7)。(4)箱の中に入れるものに関しては、「わたしが与えるさとしをその箱に納める」とある。「さとし」とは、十戒を書いた石の板2 枚のことである。「あかしの板」(口語訳)、「掟の板」(新共同訳)、「さとしの板」(新改訳2017)などとも訳されている。
偶像の宮の場合、一番奥には通常、偶像が安置されるが、幕屋の場合は、「契約条項」が置かれたのである。聖書の神は契約の神である。それゆえ、契約に基づく神の愛と義に信頼を置く人だけが、神に近づくことができる。さらに、契約の箱の中には、マナを入れた壷と芽を出したアロンの杖も入れられた。その箱の上に、シャカイナグローリーが輝いた。神がこの箱に入られたのでも、イスラエルの民が神を持ち運んだのでもない。神が天から下り、その上に臨在を現されたのである。この箱は、至聖所に置かれた。大祭司は年に一度そこに入り、神の栄光の光に照らされて務めを遂行した。シャカイナグローリーがなければ、大祭司は任務を全うすることができなかった。
幕屋はキリストの型である。キリストは、闇を駆逐するための光(シャカイナグローリー)として地上に来られた。そのキリストと共に、光の中を歩もう。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。キリストを通して新しい契約に招き入れられたことを感謝します。きょうも光であるお方に従うことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
イザヤ書30~31、ローマ人への手紙12
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