サポートする

出エジプト記23:18 〜 19

18 わたしのいけにえの血を、種を入れたパンに添えてささげてはならない。また、わたしの祭りの脂肪を、朝まで残しておいてはならない。

19 あなたの土地の初穂の最上のものを、あなたの神、【主】の家に持って来なければならない。子やぎを、その母親の乳で煮てはならない。

その他の規定(10)

種を入れたパンに添えてささげること

その他の規定(分類できないもの)の10 回目の学びである。この箇所のテーマは、「ささげもの」である。「わたしのいけにえの血を、種を入れたパンに添えてささげてはならない。また、わたしの祭りの脂肪を、朝まで残しておいてはならない…」。(1)「パン種」という言葉が象徴的に用いられた場合は、必ず「罪」「不純」「けがれ」などを指す。新約聖書では、「パリサイ人やサドカイ人たちのパン種には注意して気をつけなさい」(マタ16:6)という聖句がある。また、「彼らはようやく、イエスが気をつけよと言われたのは、パン種のことではなくて、パリサイ人やサドカイ人たちの教えのことであることを悟った」(マタ16:12)ともある。(2)パウロは、パン種という言葉を悪意と不正の象徴として用いている。「新しい粉のかたまりのままでいるために、古いパン種を取り除きなさい。あなたがたはパン種のないものだからです。私たちの過越の小羊キリストが、すでにほふられたからです。ですから、私たちは、古いパン種を用いたり、悪意と不正のパン種を用いたりしないで、パン種の入らない、純粋で真実なパンで、祭りをしようではありませんか」(1 コリ5:7 〜8)

不思議な規定

次に、不思議な規定が出て来る。「子やぎを、その母親の乳で煮てはならない」。(1)この命令は、モーセの律法に3 度出て来る(出34:26、申14:21 参照)。(2)この命令は、カナン人の偶像礼拝を意識して発せられたものである。カナン人が行う偶像礼拝の中には、子やぎを殺し、次に母親の乳をしぼり、その乳で子やぎを煮るという習慣があった。煮た子やぎの肉を偶像に捧げるのである。そのことを禁じたこの規定は、カナン人の偶像礼拝からイスラエルの民を守るためのものであった。
この命令は、今もユダヤ教の食物規定に大きな影響を与えている。ユダヤ教の口伝律法は、肉製品と乳製品を同時に食べることを禁じている。また、食器と流し台も、肉製品用と乳製品用に完全に区分するように勧めている。宗教熱心なユダヤ人たちは、本来の目的かられた律法の拡大解釈を今も実行している。律法の拡大解釈は、ユダヤ教だけの問題ではなく、キリスト教の問題でもある。私たちも愛から離れ、人間の律法を作ってしまうことがある。神は、私たちの動機まで見ておられる。聖書の命令が、誰に向けて、どのような目的で与えられているのか、もう一度吟味しよう。

きょうの祈り

天の父よ。パン種の入らない純粋で真実なパンを求めます。それは、真心からの礼拝です。どうか私を、真の礼拝者としてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

イザヤ書6~7、詩篇49 ~ 50