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出エジプト記17:10 〜 13

10 ヨシュアはモーセが言ったとおりにして、アマレクと戦った。モーセとアロンとフルは丘の頂に登った。

11 モーセが手を上げているときは、イスラエルが優勢になり、手を降ろしているときは、アマレクが優勢になった。

12 しかし、モーセの手が重くなった。彼らは石を取り、それをモーセの足もとに置いたので、モーセはその上に腰掛けた。アロンとフルは、ひとりはこちら側、ひとりはあちら側から、モーセの手をささえた。それで彼の手は日が沈むまで、しっかりそのままであった。

13 ヨシュアは、アマレクとその民を剣の刃で打ち破った。

アマレクとの戦い

ヨシュアの役割

この戦いにおいては、モーセとヨシュアの役割分担があった。(1)モーセはヨシュアを指揮官(将軍)に任命し、こう告げた。「私たちのために幾人かを選び、出て行ってアマレクと戦いなさい」。この戦いは、将来の指導者を養成するための訓練になるとモーセは判断した。(2)ヨシュアの最初の仕事は、最強の兵士たちを選び、陣容じんようを整えることであった。戦争の基本戦略は、敵よりも兵士の数が勝る、最も優秀な兵士をそろえる、一点突破主義で戦う、である。この戦いにおいては、人間的な努力を精一杯することが、当然のこととして受け入れられている。(3)ヨシュアがこの文脈で登場するのは、ごく自然なことである。ここでは、ヨシュアがモーセの後継者になることが暗示されている。ヨシュアという名前の意味は、「【主】は救い」である。これは、新約聖書のイエスと同じ名前である。ヨシュアの成長過程は、次のようになる。モーセの従者ヨシュアとして登場する(出24:13)。霊的に未熟であることが露呈ろていする(出32:17)。幕屋の管理を任される(出33:11)。 12 人のスパイのうちの1 人となる(民13 章)。モーセに代わってリーダーとなる(ヨシ1:1)。

モーセの役割

さらにモーセは、「あす私は神の杖を手に持って、丘の頂に立ちます」と言った。(1)モーセの役割は、執りなしの祈りをささげることである。「あす」とあるので、戦いのための準備期間は、1日しかない。(2)戦場にいるイスラエルの民は、モーセが杖を持っているのを見ることができる。その光景は、民にとって大きな励ましとなる。(3)2 人の援助者の存在を忘れてはならない。アロンとフルである。フルという人物が誰なのかは不明である。ユダヤ人史家のヨセフスは、フルはミリアムの夫だと述べている(モーセの義兄)。
私たちが学ぶべき教訓は、【主】の戦いにおける役割分担である。この戦いでは、自然と超自然の相互関係があった。(1)モーセの手が上がっている(祈りの姿勢)時は、イスラエルが優勢になったが、その手が下がっている時は、アマレクが優勢になった。(2)アロンとフルが両側からモーセの手を支えた。他者からの援助を受け入れたモーセの謙遜けんそんに注目しよう。モーセは日が沈むまで継続する祈りを捧げ、ヨシュアの勝利に貢献こうけんした。
【主】の戦いにおける役割分担について、考えてみよう。【主】に期待しつつ、人間的な努力を精一杯することを学ぼう。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。【主】の戦いも、私の人生も、自然と超自然のミックスで満ちています。どうか私を、【主】の兵士として有効にお用いください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第一8~9、ルカの福音書20