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出エジプト記14:23 〜 31

23 エジプト人は追いかけて来て、パロの馬も戦車も騎兵も、みな彼らのあとから海の中に入って行った。

24 朝の見張りのころ、【主】は火と雲の柱のうちからエジプトの陣営を見おろし、エジプトの陣営をかき乱された。

25 その戦車の車輪をはずして、進むのを困難にされた。それでエジプト人は言った。「イスラエル人の前から逃げよう。【主】が彼らのために、エジプトと戦っておられるのだから。」

26 このとき【主】はモーセにおおせられた。「あなたの手を海の上に差し伸べ、水がエジプト人と、その戦車、その騎兵の上に返るようにせよ。」

27 モーセが手を海の上に差し伸べたとき、夜明け前に、海がもとの状態に戻った。エジプト人は水が迫って来るので逃げたが、【主】はエジプト人を海の真ん中に投げ込まれた。

28 水はもとに戻り、あとを追って海に入ったパロの全軍勢の戦車と騎兵をおおった。残された者はひとりもいなかった。

29 イスラエル人は海の真ん中のかわいた地を歩き、水は彼らのために、右と左で壁となったのである。

30 こうして、【主】はその日イスラエルをエジプトの手から救われた。イスラエルは海辺に死んでいるエジプト人を見た。

31 イスラエルは【主】がエジプトに行われたこの大いなる御力みちからを見たので、民は【主】を恐れ、【主】とそのしもべモーセを信じた。

エジプト軍の滅び

エジプト人の傲慢

「エジプト人は追いかけて来て、パロの馬も戦車も騎兵も、みな彼らのあとから海の中に入って行った」。エジプト人は、自分たちも海の中を進めると考えたのである。何という傲慢と無知であろうか。彼らは、神のことばを受けていないなら、その約束は自分のものではないということを知らなかった。
「朝の見張りのころ、【主】は火と雲の柱のうちからエジプトの陣営を見おろし、エジプトの陣営をかき乱された」。(1)「朝の見張りのころ」とは、夜明け前の時間である。(2)【主】は火と雲の柱(シャカイナグローリー)のうちからエジプトの陣営を見おろし、戦車隊を攪乱かくらんされた。恐らく、水の分かれた地がぬかるんでいたので、戦車の車輪に問題が生じたのであろう。(3)その段階になって、エジプト人は、ようやく何が起こっているかに気づいた。彼らは、「【主】が彼らのために、エジプトと戦っておられるのだから」と言うが、時すでにおそし、である。(4)【主】の命令によってモーセが手を海の上に差し伸べた時、海がもとの状態に戻り、パロの全軍勢は溺死できしした。

この奇跡の意味と結果

(1)この出来事は、奴隷からの解放物語のクライマックスとなり、それ以降のすべての解放物語の原型ともなった。(2)この救いは、アブラハム契約が成就するための第一歩となった。イスラエルを祝福する者は祝福を受け、呪う者は呪いを受ける。イスラエルの赤子を溺死させたエジプト人たちは、紅海で溺死した。(3)民は【主】を恐れ、【主】とそのしもべモーセを信じた。しかし、その信仰は短命であった。次の章に入ると、すぐに水についての文句(出15:24)、食べ物についての不平(出16:3)などが噴出ふんしゅつする。これは、私たちの姿でもある。
次に進む前に、歴史の分水嶺ぶんすいれいについて考えてみよう。この出来事は、イスラエル国家の誕生につながった(これは、信仰による新生体験の型でもある)。これ以外にも、歴史の分水嶺となった出来事がある。カデシュ・バルネア事件(民13 章)、ヨルダン川を渡る出来事、エリコの征服、王国の誕生、ダビデの油注ぎ、南北分裂、アッシリヤ捕囚、バビロン捕囚、捕囚からの帰還、メシアの誕生、メシアの拒否、エルサレムの崩壊(紀元70 年)。将来やって来る分水嶺としては、携挙とメシアの地上再臨がある。しかしその前に、異邦人の時が満ちる必要がある。その流れの中で、日本のリバイバルは間違いなく歴史の分水嶺の一つとなるだろう。

きょうの祈り

歴史を導かれる神よ。日本のリバイバルを思う時、心が躍ります。どうかあなたの約束のすべてを成就させてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

ヨシュア記13~14、詩篇29 ~ 30