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出エジプト記8:1 〜 6

1 【主】はモーセに仰せられた。「パロのもとに行って言え。【主】はこう仰せられます。『わたしの民を行かせ、彼らにわたしに仕えさせるようにせよ。

2 もし、あなたが行かせることをこばむなら、見よ、わたしは、あなたの全領土を、かえるをもって、打つ。

3 かえるがナイルに群がり、上って来て、あなたの家に入る。あなたの寝室に、あなたの寝台に、あなたの家臣の家に、あなたの民の中に、あなたのかまどに、あなたのこねばちに、入る。

4 こうしてかえるは、あなたとあなたの民とあなたのすべての家臣の上に、はい上がる。』」

5 【主】はモーセに仰せられた。「アロンに言え。あなたの手に杖を持ち、川の上、流れの上、池の上に差し伸ばし、かえるをエジプトの地に、はい上がらせなさい。」

6 アロンが手をエジプトの水の上に差し伸ばすと、かえるがはい上がって、エジプトの地をおおった。

第二の災い(1)

警告(1 〜4 節)

各セットの中の最初の2 つは、災いの前に警告が与えられる。また、各セットの中の2 番目の災いでは、モーセはパロの前に立つが、時間は不明である。
エジプトの農業は、ナイル川に全面的に依存していた。ナイルが氾濫はんらんすることで、上流から運ばれて来た肥沃ひよくな土壌がデルタ地帯に堆積する。ナイルの増水は7 月中旬から始まり、3 か月後には水が引き始める。水が引くと、種を蒔く時期になる。それは、蛙が現れる時期と合致していた。従って、蛙の出現は、エジプト人にとっては新しい農業年の始まりを告げるものであった。第二の災いでは、その蛙が災いをもたらすものとなる。この災いは、自然現象が神の力によって極端なものに変えられた結果起こったものである。

実行(5 〜6 節)

(1)動作の主体は、アロンの手である。最初の3 つの災いは、すべてアロンの手によって引き起こされる。(2)災いの範囲は、広範囲に及ぶ。最初の3 つの災いは、エジプト全土に下る(イスラエルの民もその影響を受ける)。(3)エジプト人にとっては、ナイル川は「いのちの母」であった。最初の災いによって、ナイル川に生息する「いのち」は死んだ。第二の災いによって、「かえる」が大量に造られ、死んだ。この2 つの災いによって、いのちを支配しているのは【主】(ヤハウェ)であることが明らかになった。(3)エジプト人は、2 つの世界で生きることができる「両生類」を尊重した。来世へのこだわりを強く持っていた彼らにとっては、水陸両方の世界を行き来する両生類は、非常に神秘的なものであった。(4)日本人の一般的な来世観(仏教+民間信仰)は、次のようなものである。死んで7 日目に三途(さんず)の川を渡る。流れの速度の異なる3 つのがあり、生前の業(ごう)によってどこを渡るかが決まる。此岸(しがん)から彼岸(ひがん)に行く。閻魔えんま大王の審判を受ける。生前の行いを隠すことができない。その結果、極楽に行くか地獄に行くかが決まる。(5)エジプトでは、死後、オシリス神の法廷で審判を受けるとされていた。死後の試練を乗り越えるための手引書である「死者の書」が、ひつぎやミイラを巻く布に入れられた。
聖書が教える死生観は、私たちに希望を与えてくれる。イエス・キリストを救い主と信じる者には、罪の赦しと永遠のいのちが約束されている。【主】のようなお方はほかにはいない。きょうも【主】を信じてこの世に出て行こう。

きょうの祈り

【主】なる神よ。私に死後の希望を与えてくださり、感謝します。多くの同胞たちが、真の希望を求めています。どうか私をあなたのしもべとして用いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

民数記13~14、詩篇19 ~ 20