18 ではわたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません。
「ではわたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません」。カトリック教会の解釈では、「この岩」とはペテロのことである。イエスはペテロの上に教会を建て、ペテロは初代の法王となった。それ以降、ペテロに与えられた権威を継承する法王が立てられ、今日に至っている。これがカトリック教会の見解である。しかし、この解釈には無理がある。(1)「あなたはペテロです」の「ペテロ」は、「ペトロス」という男性名詞で、「小石」という意味である。バニヤス川の川底には、「ペトロス(小石)」がたくさん散らばっていた。(2)「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます」の文中の「岩」は、「ペトラ」という女性名詞で、「切り立った岩山」という意味である。「ペトロス」と「ペトラ」が同じものを指していないことは、文法的に明らかである。(3)旧約聖書で「岩」という言葉が象徴的に用いられた場合、それは必ずメシアを指している。つまり、「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます」とは、教会はメシアを土台として建てられるということである。この文脈では、イエスはご自身の教会を、「ペテロという人間」の上にではなく、「イエスはメシアなりという信仰告白」の上に建てると言われたのである。
ここでイエスは初めて「教会」という言葉を口にされた。(1)「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます」。この文は未来形である。つまり、教会が建てられるのは、将来のことだという意味になる。(2)教会は、ペンテコステの日(使2 章)に誕生し、この約束が成就した。(3)新約聖書は、教会のことを「奥義」と呼んでいる(エペ3:6)。それは、新約時代になって初めて明らかになった真理という意味である。(4)「ハデスの門もそれには打ち勝てません」。「ハデスの門」とは、「肉体的な死」のことである。つまり、ペテロや使徒たちが死んだとしても、教会は続くということである。
エペソ2:20 は、教会を次のように定義している。「あなたがたは使徒と預言者という土台の上に建てられており、キリスト・イエスご自身がその礎石です」。イエス・キリストを信じた人はみな、キリストの教会に属し、その一部となっている。信者に与えられている特権と責務は、実に大きなものである。自らの役割がなんであるか、黙想してみよう。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。私をキリストの教会に招いてくださり感謝します。私が果たすべき役割がなんであるか、教えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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