1 イエスは十二弟子を呼び寄せて、汚れた霊どもを制する権威をお授けになった。霊どもを追い出し、あらゆる病気、あらゆるわずらいをいやすためであった。
2 さて、十二使徒の名は次のとおりである。まず、ペテロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレ、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、
3 ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、
4 熱心党員シモンとイエスを裏切ったイスカリオテ・ユダである。
前回の箇所では、イエスが、羊飼いのない羊のように弱り果てて倒れている群衆を見て、彼らを憐れまれたとあった。当時、イスラエルの指導者たちはすでにイエスを拒否していたが、群衆の中には、イエスをメシアと信じる者や、態度を決めかねている者などがいた。そのように不安定な状態にあったことを、「羊飼いのない羊のように弱り果てて」と表現しているのである。イエスの視点からすると、迷いの中に置かれている者たちを見捨てておくわけにはいかない。そこで、宣教と牧会の働きを拡張するために、新しい働き手(使徒)が必要となった。
ルカの福音書6:12 ~13 によれば、イエスは徹夜で祈り、12 人を選抜された。(1)使徒の人数を12 人にするのは、イスラエルの12 部族との関連を考えてのことであろう。(2)イエスの回りには多数の弟子たちがいたので、誰を使徒に選ぶかは大問題だったと思われる。イエスは苦闘しながら、父なる神の御心を求めたに違いない。(3)注目すべきは、使徒たちに与えられた権威である。彼らには、悪霊どもを追い出し、あらゆる病気、あらゆるわずらいを直す権威が与えられた。「使徒」とは、「遣わされた者」という意味である。つまり、使徒たちの背後には、派遣した方の権威があったということである。彼らは、イエスの権威を持って宣教地に出て行った。(4)このような権威が与えられた理由は、彼らが語るメッセージの正当性を証明するためである。
使徒のリストは、常にペテロとアンデレ、ゼベダイの子ヤコブとヨハネという2組の兄弟から始まる。マタイの名は、召命の記事の中ですでに出てきた。以上の5人以外の使徒たちは、この福音書では、ここで初めて登場する。ピリポとバルトロマイ(ヨハ1:45以下に登場するナタナエル)、トマス、アルパヨの子ヤコブとタダイ、熱心党員シモンとイスカリオテ・ユダ。熱心党員とは、政治活動によってローマの支配を覆そうとしていた人々である。12 使徒たちは、実に多彩な背景から選ばれた人々であった。
この聖書箇所を、自分に適用してみよう。私たちが伝道に遣わされる時、それは主イエスの権威によって派遣されているのだということを思い起こそう。その権威は、迷える羊たちを導くために使用すべきもので、自分のために乱用するものではない。今日一日、自分が神の国の大使であることを意識しながら、周りの人たちに仕えさせていただこうではないか。
きょうの祈り
全知全能の神よ。あなたに不可能はありません。今あなたの権威の前にひれ伏します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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ホセア書6~7、コロサイ人への手紙2
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