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創世記49:3~4

3 ルベンよ。あなたはわが長子ちょうし。わが力、わが力の初めの実。すぐれた威厳いげんとすぐれた力のある者。

4 だが、水のように奔放ほんぽうなので、もはや、あなたは他をしのぐことがない。あなたは父のとこに上り、そのとき、あなたは汚したのだ。──彼は私の寝床に上った──

ルベンの将来

優位性と卓越性が与えられていた

ルベンに関する預言は、祝福の後に呪いがやって来るという内容になっている。(1)「ルベンよ。あなたはわが長子。わが力、わが力の初めの実」。これは、長子を指す用語である。ルベンは、ヤコブの体から出た最初の息子であった。(2)「すぐれた威厳とすぐれた力のある者」。これは、長子の優位性、卓越性たくえつせいを示す用語である。彼は、長子としての祝福と特権を持っていた。(3)「だが、水のように奔放なので」は、水のように不安定な性格を表している。彼は理性的にではなく、欲情によって動くという弱点を持っていた。また、目的意識に欠け、自己管理ができないという性質を持っていた。(4)「もはや、あなたは他をしのぐことがない」は、長子の優位性、卓越性が取り去られるという意味である。1 歴代誌5:1 ~2 にはこうある。「・・・ルベンは長男であったが、父の寝床を汚したので、長子の権利を同じイスラエルの子ヨセフの子孫に譲らねばならなかった。そのため彼は長男として登録されてはいない。・・・」(新共同訳)。つまり、狭義きょうぎの長子の権利はヨセフ族に移行し、優位性と卓越性はユダ族に移行したということである。

呪いの理由

「あなたは父の床に上り、そのとき、あなたは汚したのだ。─彼は私の寝床に上った─」。彼は、父のそばめであるビルハと寝た(創35:22)。ルベンが悔い改めたと思われる理由は十分にあるので、彼が赦されたことは確かであろう。それでも、彼は罪の刈り取りをすることになった。ルベン族のその後を見てみよう。(1)人口調査では、第1 回目は4 万6,500 人(民1:20 ~21)、第2 回目は4万3,730 人(民26:5 ~7)。人口が減少している。(2)ルベン族からは、有名な指導者が1 人も出ていない。ダタンとアビラムはルベン族出身であるが、モーセの権威に挑戦した悪名高い人たちである(民16:1 ~2)。(3)ルベン族の領地は、ヨルダン川の東になる(民32 章)。士師5:15 には、「イッサカルのつかさたちはデボラとともにいた。イッサカルはバラクと同じく歩兵とともに谷の中を突進した。ルベンの支族の間では、心の定めは大きかった」とある。ルベン族は、イスラエルの歴史の中で重要な役割を果たすことはなかった。
ルベンの失敗から何を学ぶべきか。崇高すうこう召命しょうめいに従うためには、自己制御という能力が要求される。今、聖霊の力によって、寛容かんよう柔和にゅうわ、自制などの内面の実をつけさせていただこうではないか。

きょうの祈り

アブラハム、イサク、ヤコブの神よ。私に寛容、柔和、自制の実を結ばせてください。ルベンを反面教師として学ばせてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

イザヤ書28~29、ローマ人への手紙11