16 ヨセフの兄弟たちが来たという知らせが、パロの家に伝えられると、パロもその家臣たちも喜んだ。
17 パロはヨセフに言った。「あなたの兄弟たちに言いなさい。『こうしなさい。あなたがたの家畜に荷を積んで、すぐカナンの地へ行き、
18 あなたがたの父と家族とを連れて、私のもとへ来なさい。私はあなたがたにエジプトの最良の地を与え、地の最も良い物を食べさせる。』
19 あなたは命じなさい。『こうしなさい。子どもたちと妻たちのために、エジプトの地から車を持って行き、あなたがたの父を乗せて来なさい。
20 家財に未練を残してはならない。エジプト全土の最良の物は、あなたがたのものだから』と。」
先に進む前に、文脈を確認してみよう。(1)ヨセフと兄弟たちの和解がついに実現した。(2)次に、カナンの地に住むヤコブの一家のエジプト移住が実行に移される。(3)この時点で、ヨセフにはいくつかの心配があった。・自分の家族がエジプトに移住することについて、パロはどう反応するだろうか。・兄たちは、今後仲良く暮らせるだろうか。・父ヤコブは、納得してエジプトに下って来るだろうか。ヤコブの家系の中には、エジプトに下ることへの嫌悪感があった。
「ヨセフの兄弟たちが来た」という知らせが、パロにもたらされた。(1)ヨセフのエジプト名は、「ツァフェナテ・パネアハ」(41:45)である(パロからもらった名)が、ここでは、ヘブル人読者のために「ヨセフ」というヘブル名が使われている。(2)その知らせを聞いて、パロと家臣たちは喜んだ。彼らはヨセフを敬愛しており、ヨセフに恩返しができると思ったのであろう。さらに、ヨセフが単なる奴隷ではなく、カナンの地の立派な家系の息子であることが判明したことも、彼らの喜びとなったと思われる。
パロはヨセフに、以下のように命令した。(1)「兄弟たちは、ろばに荷を積んで、すぐにカナンの地に行くように」。道中の食糧とカナンの地にいる家族への食糧が支給された。(2)「父と家族を連れて、できるだけ早く、私のもとに来るように。エジプトの最良の地と最良の産物を与えるから」(3)「エジプトから車を持ち出せ」(おそらく牛車のことであろう)。それは、子どもたちと妻たちのために用意されたものである。「車」は複数形になっているので、必要なだけ与えられたと思われる。(4)「あなたがたの父を乗せて来るように」(5)「家財に未練を残さないように。エジプトにはより良いものがあり、それがみな、あなたがたのものである」
ヨセフと主イエスの相関関係に注目しよう。主イエスは弟子たちに、良い場所を備えるために去り、用意ができたら迎えに来ると言われた(ヨハ14:2 ~3)。神からのお迎えが来た時には、私たちは、所有している富を地上に置いていくしかない。自分の肉体も含めて、地上のものはすべて朽ちるものである。新しい場所には、より素晴らしいものが用意されている。私たちもまた、自分が地上では寄留者であることを確認し、あらゆるものに対する未練を断ち切ろうではないか。私たちが向かう先には、「より良いもの」が用意されているのだから。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。地上の富や権力にこだわることのないように、私を守り導いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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列王記第二19~20、詩篇47 ~ 48
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