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創世記39:13~20

13 彼が上着を彼女の手に残して外へ逃げたのを見ると、

14 彼女は、その家の者どもを呼び寄せ、彼らにこう言った。「ごらん。主人は私たちをもてあそぶためにヘブル人を私たちのところに連れ込んだのです。あの男が私と寝ようとして入って来たので、私は大声をあげたのです。

15 私が声をあげてさけんだのを聞いて、あの男は私のそばに自分の上着を残し、逃げて外へ出て行きました。」

16 彼女は、主人が家に帰って来るまで、その上着を自分のそばに置いていた。

17 こうして彼女は主人に、このように告げて言った。「あなたが私たちのところに連れて来られたヘブル人の奴隷は、私にいたずらをしようとして私のところに入って来ました。

18 私が声をあげて叫んだので、私のそばに上着を残して外へ逃げました。」

19 主人は妻が、「あなたの奴隷は私にこのようなことをしたのです」と言って、告げたことばを聞いて、怒りに燃えた。

20 ヨセフの主人は彼をらえ、王の囚人しゅうじん監禁かんきんされている監獄かんごくに彼を入れた。こうして彼は監獄にいた。

不当に非難されるヨセフ

ポティファルの妻の怒り

ポティファルの妻は、大いに怒った。ヨセフを誘惑することが、完全に失敗に終わったからである。そこで彼女は大声を上げ、その家の者ども(しもべたち)を呼び寄せた。次に彼女がしたのは、夫を非難することだった。彼女のこの態度から、元々夫婦関係が悪かったことがうかがえる。彼女は、「ご覧。主人は私たちをもてあそぶためにヘブル人を私たちのところに連れ込んだのです…」と叫んだ。尋常ではない。「もてあそぶために」(新改訳)は、ヘブル語では「ツァハク」である。これは、イシュマエルがイサクをからかった時の言葉である。他の訳では、「わたしたちにたわむれます」(口語訳)、「わたしたちはいたずらをされる」(新共同訳)などとなっている。
さらに彼女は、ヨセフを非難した。「ヘブル人」という言葉は、ここでは軽蔑けいべつを表わす言い方である。上着が物的証拠となった。しかしこれは、現実味のない証拠である。なぜ犯人が、わざわざ上着を残して去るだろうか。ヨセフの上着が、うそのための証拠として利用されるのは、これで二度目である。義人が罪もないのに非難されるのは、よくあることである。彼女は自分の罪をじるのではなく、義人に罪をかぶせて復讐ふくしゅうはかった。実に救いようのない女である。

ポティファルの処置

妻の報告を聞いて、ポティファルは怒りに燃えた。彼はヨセフを捕らえて、王の囚人が監禁されている監獄に入れた。このことの背後に、神の摂理の御手を見ることができる。(1)ポティファルは、妻の言葉を全面的に信じたわけではなかったようである。もし全面的に信じたのなら、ポティファルはヨセフを死刑にしていたに違いない。主人の妻を犯そうとしたのなら、極刑はまぬかれない。ところが、ポティファルの怒りは、途中で留められた。(2)ヨセフは、王の囚人が監禁されている監獄(最もきびしい監獄)に入れられた。このことが結果的には良かったのである。最悪の状況が訪れたと思われた時に、神の計画は大きく進展した。
ヨセフは、完全に神の守りの中に置かれていた。神は、ヨセフが死刑になることをお許しにならなかった。主イエスは、「二羽のすずめは一アサリオンで売っているでしょう。しかし、そんな雀の一羽でも、あなたがたの父のお許しなしには地に落ちることはありません」(マタ10:29)とお語りになった。私たちにとって最も安全な方法は、神の御心の道を歩むことである。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。あなたのお許しがなければ、私に危害を加えるようなことは何一つ起こりません。そのことを感謝します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第二21~22、使徒の働き12