17 それから、大洪水が、四十日間、地の上にあった。水かさが増していき、箱舟を押し上げたので、それは、地から浮かび上がった。
18 水はみなぎり、地の上に大いに増し、箱舟は水面を漂った。
19 水は、いよいよ地の上に増し加わり、天の下にあるどの高い山々も、すべておおわれた。
20 水は、その上さらに十五キュビト増し加わったので、山々はおおわれてしまった。
21 こうして地の上を動いていたすべての肉なるものは、鳥も家畜も獣も地に群生するすべてのものも、またすべての人も死に絶えた。
22 いのちの息を吹き込まれたもので、かわいた地の上にいたものはみな死んだ。
23 こうして、主は地上のすべての生き物を、人をはじめ、動物、はうもの、空の鳥に至るまで消し去った。それらは、地から消し去られた。ただノアと、彼といっしょに箱舟にいたものたちだけが残った。
24 水は、百五十日間、地の上にふえ続けた。
水かさが増し、箱舟を押し上げたので、箱舟は地から浮かび上がった。「水は、いよいよ地の上に増し加わり」は、ヘブル語で「メオッド、メオッド」(とても、とても)である。この言葉は、この洪水が全世界をおおう普遍的な洪水であったことを示している。そのため、箱舟は水面を漂った。つまり、風が吹くままに流されたということである。箱舟は、元置かれていたメソポタミア地方からアララテ山(ロシアの南部からトルコにかけての地域)にまで漂流した。さらに水かさが増したので、天の下にあるどの高い山々も、すべておおわれた。その上にさらに15 キュビトも水かさが増し加わった。つまり、高い山々の上にさらに6.6 メートルも水位が増したということである。そのため、箱舟は山々にぶつかることはなかった。
これは、地域限定型の洪水ではない。(1)もし地域的な洪水であるなら、人間も動物も、高い場所に避難できたはずである。(2)また、これほど大規模な箱舟を造る必要はなかったし、これほど多くの種類の動物を集める必要もなかったはずである。(3)水が引くまでに要した時間を考えても、これが普遍的な洪水であったことは明らかである。「水は、百五十日間、地の上にふえ続けた」(24 節)。そして、地が乾くまでにさらに221 日かかった。(4)神は2 度と洪水をもたらさないと約束された(8:21 ~22、9:11 ~17)が、それ以降も、地域的な洪水はたびたび起こっている。普遍的な洪水を前提にしなければ、洪水が襲うたびに神は約束を破っていることになる。(5)現在の人類は、ノアの3 人の息子から出ている。これもまた、この洪水が普遍的なものであることを証明している。
箱舟に入らなかった生き物は、洪水により消し去られた。雨は40 日40 夜降り、その後も110 日間にわたり水は増し続け、地上のどの山々もすべておおわれた。これは、神の裁きが徹底的であったことの描写である。しかし、箱舟の中だけは安全であった。その理由は、創世記8:1 に出てくる。「神は、ノアと、箱舟の中に彼といっしょにいたすべての獣や、すべての家畜とを心に留めておられた」(新改訳)。神が心を留めてくださることこそ、最大の守りである。神に信頼する者は、人生の嵐にあっても、安全に航行することができる。神が心を留めていてくださることを思い起こし、力を得ようではないか。
きょうの祈り
創造主よ。嵐の中でも平安が与えられていることを感謝します。どうか私の歩みを心に留めてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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歴代誌 第二5~6、ヨハネの黙示録11
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