1 さて、神である【主】が造られたあらゆる野の獣のうちで、蛇が一番狡猾であった。蛇は女に言った。「あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほんとうに言われたのですか。」
2 女は蛇に言った。「私たちは、園にある木の実を食べてよいのです。
3 しかし、園の中央にある木の実について、神は、『あなたがたは、それを食べてはならない。それに触れてもいけない。あなたがたが死ぬといけないからだ』と仰せになりました。」
4 そこで、蛇は女に言った。「あなたがたは決して死にません。
5 あなたがたがそれを食べるその時、あなたがたの目が開け、あなたがたが神のようになり、善悪を知るようになることを神は知っているのです。」
サタンが用いた誘惑には3つのステップがある。これは、今もサタンが有効に用いる方法である。(1)神の愛、恵み、きよさについて疑いをさしはさむ。前回確認したように、最初のステップは、神のことばをあいまいにさせることである。サタンは、「あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほんとうに言われたのですか」(1節)と女に問いかけた。女は、アダムから聞いていたことをもとに答えた。「私たちは、園にある木の実を食べてよいのです。しかし、園の中央にある木の実について、神は、『あなたがたは、それを食べてはならない。それに触れてもいけない。あなたがたが死ぬといけないからだ』と仰せになりました」(2〜3節)。女は「自由が与えられている」ことを認識していたし、禁止されている内容も理解していた。ただし、「それに触れてもいけない。あなたが死ぬといけないからだ」の部分は余計である。
(2)第2のステップは、神のことばの否定である。サタンは女にこう告げた。「あなたがたは決して死にません」(4節a)。これは、神が警告したこととは正反対の内容である。
(3)第3のステップは、不従順が良い結果をもたらすと思わせることである。サタンは女に、こう約束した。「あなたがたがそれを食べるその時、あなたがたの目が開け、あなたがたが神のようになり、善悪を知るようになることを神は知っているのです」(5節)。これは、神は最善を与えないということを示唆した言葉である。サタンは、「神のようになりたい」という野望を抱いた結果、堕落した(イザ14:12〜14参照)。人間もまた、同じ野望を抱いたために誘惑に負け、堕落したのである。
堕落した人間は、罪人としての立場からしか、善悪を知ることができなくなった。私たちは、アダムとエバの子孫である。私たちの現状は、ローマ7:19に書かれた状態そのままである。「私は、自分でしたいと思う善を行わないで、かえって、したくない悪を行っています」。私たちは、自由とはなんでもしたいことができる状態であると思いがちであるが、それは誤解である。真の自由とは、神への従順から生まれるものである。神から独立し、自らが神のようになることこそ、罪の本質である。自分の内にそのような性質があることを認め、神に立ち返ろうではないか。
きょうの祈り
天地創造の神よ。あなたへの従順が真の自由をもたらすことを信じます。私は、日々真の自由を求め続けます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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