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申命記4:1〜8 (新改訳2017)

1 今、イスラエルよ、私が教えるおきてと定めを聞き、それらを行いなさい。それはあなたがたが生き、あなたがたの父祖の神、【主】があなたがたに与えようとしておられる地に入り、それを所有するためである。

2 私があなたがたに命じることばにつけ加えてはならない。また減らしてはならない。私があなたがたに命じる、あなたがたの神、【主】の命令を守らなければならない。

3 あなたがたは、【主】がバアル・ペオルのことでなさったことを自分の目で見た。バアル・ペオルに従った者すべてを、あなたの神、【主】はあなたのうちから根絶やしにされたのである。

4 しかし、あなたがたの神、【主】にすがってきたあなたがたはみな、今日生きている。

5 見なさい。私は、私の神、【主】が私に命じられたとおりに掟と定めをあなたがたに教えた。あなたがたが入って行き、所有しようとしているその地の真ん中で、そのとおりに行うためである。

6 これを守り行いなさい。そうすれば、それは諸国の民にあなたがたの知恵と悟りを示すことになり、彼らはこれらすべての掟を聞いて、「この偉大な国民は確かに知恵と悟りのある民だ」と言うであろう。

7 まことに、私たちの神、【主】は私たちが呼び求めるとき、いつも近くにおられる。このような神を持つ偉大な国民がどこにあるだろうか。

8 また、今日私があなたがたの前に与えようとしている、このみおしえのすべてのように正しい掟と定めを持つ偉大な国民が、いったいどこにあるだろうか。

律法の目的(1)

文脈の確認

 モーセは、約束の地を目前にしたイスラエルの民に向かって、出エジプト以来の歴史を回顧かいこしてきた。彼が語った内容は、【主】の守り、恵み、そして裁きである(申1〜3 章)。きょうの箇所は、「今、イスラエルよ」という呼びかけで始まっている。つまり、40 年の放浪期間においても、【主】の守りと恵みとは尽きることがなかったという歴史的事実を基に、今後いかに生きるべきかについて語っているということである。私たちの場合も、過去に経験した神の恵みを思い起こすことは、今を生きる力となる。「わがたましいよ。【主】をほめたたえよ。主が良くしてくださったことを何一つ忘れるな」(詩103:2)

従順は土地の所有の条件

 「今、イスラエルよ、私が教える掟と定めを聞き、それらを行いなさい。それはあなたがたが生き、あなたがたの父祖の神、【主】があなたがたに与えようとしておられる地に入り、それを所有するためである」。(1)【主】は、ご自身の約束に忠実なお方である。イスラエルの民は、荒野の放浪期間にそのことを体験した。それゆえ、民が示すべき応答は、【主】の「掟と定め」に忠実に生きることである。(2)【主】の律法に忠実に生きることが、約束の地を所有し、その地で豊かな生活を送るための前提条件である。イエスの死によって、モーセの律法は廃棄された。いま私たちに与えられているのは、「キリストの律法」(1 コリ9:21、ガラ6:2)である。それに従って生きることが、豊かな人生を味わうための条件となる。
 「私があなたがたに命じることばにつけ加えてはならない。また減らしてはならない。私があなたがたに命じる、あなたがたの神、【主】の命令を守らなければならない」。(1)モーセが教えようとしている【主】の「掟と定め」は、絶対的なものである。これに何かを付け加えたり、何かを差し引いたりしてはならない。(2)後代になると、パリサイ人たちはモーセの律法の上に口伝律法を追加し、やがて口伝律法をモーセの律法よりも重視するようになる。これこそ、モーセが禁止したことである。(3)クリスチャンもまた、このような過ちと無関係ではない。私たちは、教会の内にある律法主義に注意する必要がある。「聖書のみ」の信仰を告白し、それを実践しよう。御霊に導かれ、キリストの律法を実践することこそが、豊かな人生を生きる秘訣である。

年間聖書通読

マラキ書1〜2、テモテへの手紙 第二3