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創世記24:54 b~ 61

54b 朝になって、彼らが起きると、そのしもべは「私の主人のところへ帰してください」と言った。

55 すると彼女の兄と母は、「娘をしばらく、十日間ほど、私たちといっしょにとどめておき、それから後、行かせたいのですが」と言った。

56 しもべは彼らに、「私が遅れないようにしてください。【主】が私の旅を成功させてくださったのですから。私が主人のところへ行けるように私を帰らせてください」と言った。

57 彼らは答えた。「娘を呼び寄せて、娘の言うことを聞いてみましょう。」

58 それで彼らはリベカを呼び寄せて、「この人といっしょに行くか」と尋ねた。すると彼女は、「はい。まいります」と答えた。

59 そこで彼らは、妹リベカとそのうばを、アブラハムのしもべとその従者たちといっしょに送り出した。

60 彼らはリベカを祝福して言った。「われらの妹よ。あなたは幾千万にもふえるように。そして、あなたの子孫は敵の門を勝ち取るように。」

61 リベカとその侍女たちは立ち上がり、らくだに乗って、その人のあとについて行った。こうして、しもべはリベカを連れて出かけた。

リベカの決断力

帰国を急ぐエリエゼル

一晩泊まったエリエゼルは、翌朝、すぐに帰国したいという願いを打ち明けた。彼には、一日も無駄にしたくないという思いがあったのだ。リベカの家族にしてみれば、あまりにも性急過ぎる。兄と母は、10 日間ほど自分たちのもとにとどめ、それからリベカを送り出したいと申し出たが、エリエゼルはそれを断り、すぐに旅立つことを願った。彼には、「神が急いでおられる。それゆえ、しもべである自分も急ぐのだ」という思いがあった。
そこで彼らは、リベカの意見を聞くことにした。(1)彼らには、きっと彼女は出発を遅らせてほしいと言うだろうという期待があった。(2)古代中東の習慣では、こういう場合は、娘の意見を聞かなくてもよいことになっていた。一方、古代中東の民族であるフルリ人の法律では、娘の意見を聞かなければならないとされていた。ここでは、彼らはフルリ人の法律を適用したのである。

リベカの決断力

意見を聞かれたリベカは、すぐに行くことに同意した。なんという決断力を持った女性であろうか。彼女は、神の御心なら、すぐに行動に移すのがよいと考えたのであろう。そこで家族は、その日のうちに、リベカをその乳母とともに送り出した。その乳母の名は、デボラである(創35:8)。リベカにとっては、頼りになる乳母である。先に行ってデボラが死を迎えた時、彼女はヤコブ一家の一員になっていた。
リベカの家族は、婚約の祝福の祈りをリベカのために捧げた。「われらの妹よ。あなたは幾千万にもふえるように。そして、あなたの子孫は敵の門を勝ち取るように」。素晴らしい祈りだが、これは創22:17 と内容が同じものである。アブラハムがイサクを捧げた後、神はアブラハムを祝福して、同じ約束を与えている。「わたしは確かにあなたを大いに祝福し、あなたの子孫を、空の星、海辺の砂のように数多く増し加えよう。そしてあなたの子孫は、その敵の門を勝ち取るであろう」リベカは、カナンの地への旅を開始した。乳母デボラ以外に何人かの侍女たちが、リベカに随行ずいこうした。彼女たちは、らくだに乗って旅をしたのである。
リベカの決断力と行動力から教訓を学ぼう。主イエスは、「だれでも、手をすきにつけてから、うしろを見る者は、神の国にふさわしくありません」(ルカ9:62)と言われた。この聖句を自分の人生に適用してみよう。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。手を鋤につけてから、うしろを見ることのないように、私を助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン

年間聖書通読

民数記17~18、箴言11