8 翌朝早く、アビメレクは彼のしもべを全部呼び寄せ、これらのことをみな語り聞かせたので、人々は非常に恐れた。
9 それから、アビメレクはアブラハムを呼び寄せて言った。「あなたは何ということを、してくれたのか。あなたが私と私の王国とに、こんな大きな罪をもたらすとは、いったい私がどんな罪をあなたに犯したのか。あなたはしてはならないことを、私にしたのだ。」
10 また、アビメレクはアブラハムに言った。「あなたはどういうつもりで、こんなことをしたのか。」
11 アブラハムは答えた。「この地方には、神を恐れることが全くないので、人々が私の妻のゆえに、私を殺すと思ったからです。
12 また、ほんとうに、あれは私の妹です。あの女は私の父の娘ですが、私の母の娘ではありません。それが私の妻になったのです。
13 神が私を父の家からさすらいの旅に出されたとき、私は彼女に、『こうして、あなたの愛を私のために尽くしておくれ。私たちが行くどこででも、私のことを、この人は私の兄です、と言っておくれ』と頼んだのです。」
「翌朝早く、アビメレクは彼のしもべを全部呼び寄せ、これらのことをみな語り聞かせたので、人々は非常に恐れた」。「しもべ」とは、「助言者たち」のことであろう。さらに、アビメレクはアブラハムを呼び寄せて、詰問した。(1)「あなたは何ということを、してくれたのか。あなたが私と私の王国とに、こんな大きな罪をもたらすとは、いったい私がどんな罪をあなたに犯したのか」。(2)「あなたはしてはならないことを、私にしたのだ」。(3)「あなたはどういうつもりで、こんなことをしたのか」。
異教の王が、神を知るアブラハムを追及するとは、大いなる皮肉である。神を知らない人の中にも、人としての道をよくわきまえており、クリスチャンが襟を正されるような人物がいる。
(1)アブラハムには恐れがあった(11 節)。(2)彼は、サラとの関係を詳しく説明する。「また、ほんとうに、あれは私の妹です。あの女は私の父の娘ですが、私の母の娘ではありません。それが私の妻になったのです」。(3)モーセの律法は近親婚を禁止している(レビ18:9、18:11、20:17、申27:22、エゼ22:11)が、この時代、この禁止令はまだなかった。(4)サラを妹として紹介することは、アブラハムのポリシーであった。「…私は彼女に、『こうして、あなたの愛を私のために尽くしておくれ。私たちが行くどこででも、私のことを、この人は私の兄です、と言っておくれ』と頼んだのです」。アブラハムは、聖書に書かれている回数よりも頻繁に、このことを語っていたはずである。このポリシーがうまく機能しなかったケースが、2 度あった。それが、エジプトでのパロ事件と、ここのアビメレク事件である。
再度確認するが、罪のないアビメレクが裁きを受ける理由は、アブラハム契約が無条件契約であるからだ。つまり、アブラハムの失敗や不履行は、この契約の破棄につながらないということである。責任がアブラハムにあっても、彼に与えられた特権や使命は変わらない。「神の賜物と召命とは変わることがありません」(ロマ11:29)。アブラハムを祝福する者は祝福され、呪う者は呪われる。ユダヤ人を祝福する最善の方法は、彼らがイエス・キリストを信じて救われるように祈ることである。ユダヤ人伝道は、すべてのクリスチャンの使命であることを覚え、ユダヤ人の救いのために祈ろうではないか。
きょうの祈り
イスラエルの神よ。どうか私を、アブラハムの子孫を祝福する者としてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
出エジプト記33 ~ 34、ヨハネの福音書14
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