19 主はベテ・シェメシュの人たちを打たれた。【主】の箱の中を見たからである。そのとき主は、その民五万七十人を打たれた。【主】が民を激しく打たれたので、民は喪に服した。
20 ベテ・シェメシュの人々は言った。「だれが、この聖なる神、【主】の前に立ちえよう。私たちのところから、だれのところへ上って行かれるのか。」
21 そこで、彼らはキルヤテ・エアリムの住民に使者を送って言った。「ペリシテ人が【主】の箱を返してよこしました。下って来て、それをあなたがたのところに運び上げてください。」
ベテ・シェメシュは祭司の町でしたが、ここでも、ペリシテの町々で起こったのと同じように主の裁きが下っています。しかし、裁きが下った理由は全く異なります。
(1)ベテ・シェメシュの人たちは、主の箱の中を見ました。(2)これは、明らかにモーセの律法違反でした。かつてモーセは、レビ人の中のケハテ族に対して、主の箱の取り扱いについて厳重な指示を与えていました。そして最後に、「彼らがはいって行って、一目でも聖なるものを見て死なないためである」と警告していました(民数記4:20)。(3)ベテ・シェメシュの人たちは、神の前に不敬虔な態度を見せたため、神の裁きが彼らの上に下りました。(4)打たれた人数について、ヘブル語本文では「70人」の後に「5万人」という語が付いています。そのため、新改訳聖書では「主は、その民5万70人を打たれた」となっています。しかし、ベテ・シェメシュは小さな町であり、その数字はあまりにも大き過ぎます。文語訳と口語訳は、「5万人」という語を写本上の誤記と判断し、打たれた人数を「70人」としています。新共同訳では、「5万のうち70人」と訳しています。私見では、「70人」が正解だと思います。
主の箱の中を見たのは過ちでしたが、その後もベテ・シェメシュの人たちは誤った判断を下しています。(1)彼らは、「だれが、この聖なる神、主の前に立ちえようか」と言い、別の場所に主の箱を移動させようとします。(2)彼らはキルヤテ・エアリムの住民に使者を送り、ペリシテ人が返してよこした主の箱を運び上ってほしいと申し入れます。(3)これが愚かな判断である理由は、祝福の源を自らの手で放棄しているからです。もし彼らが敬虔な態度で主の箱を守っていたなら、彼らの町は大いに祝されたはずです。彼らが為すべきことは悔い改めであって、主の箱を追放することではありません。
多くの人たちがこれと同じ過ちを犯しています。神のことばによって罪を指摘されたとき、その人たちは悔い改めようとはせずに、神のことばそのものを遠ざけようとします。あなたは、ベテ・シェメシュの人たちの誤りから何を学びますか。
きょうの祈り
聖なる神よ。どうかあなたを恐れかしこみ、敬虔な生涯を歩むことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
民数記1~2、マタイの福音書6
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