24 それから、彼らは、イエスを十字架につけた。そして、だれが何を取るかをくじ引きで決めたうえで、イエスの着物を分けた。
25 彼らがイエスを十字架につけたのは、午前九時であった。
26 イエスの罪状書きには、「ユダヤ人の王」と書いてあった。
福音書の記者たちは、イエスがどれほど苦しまれたかよりも、なぜ苦しまれたかに強調点を置いて書いています。十字架刑の苦しみが詳細に書かれていないのは、それがどういうものであったかは当時の読者たちにとって自明のことだったからです。しかし、その実体は極めて悲惨なものでした。(1)十字架につけられた瞬間から、関節が外れ、骨々がばらばらになり、激痛が走ります。これは、詩篇22:14の成就です。「私の骨々はみな、はずれました」。(2)イエスがカルバリの丘で十字架につけられたのは午前9時です(25節)。ちょうど同じ時刻に、神殿の丘では「過越の子羊」がほふられていました。このことから、イエスが私たちの罪を贖う「過越の小羊」となられたのがよくわかります。
罪人の衣服は、死刑を執行した兵士の取り分となりました。当時の人々は、(1)上着、(2)下着、(3)頭を覆う布、(4)サンダルの四つを身につけていました。ここでは、4人の兵士たちがそれらを四分したのでしょう。それ以外に、衣がもう一つ残りました。この衣は、上から下まで全部一つに織ったものでした。そこで兵士たちは、その衣のためにくじを引きました(ヨハネ19:18以下参照)。これは、詩篇22:18の預言の成就です。「彼らは私の着物を互いに分け合い、私の一つの着物を、くじ引きにします」
ピラトの命令で、「ユダヤ人の王」という罪状書きが掲げられました。このことを詳細に記録しているのがヨハネです(19:19以下参照)。それによれば、ピラトは、ヘブル語、ラテン語、ギリシヤ語で、「ユダヤ人の王ナザレ人イエス」と書いたとなっています。ユダヤ人たちは、「彼はユダヤ人の王と自称した、と書いてくれ」と抗議しますが、ピラトは取り合いません。これはピラトがユダヤ人たちに示した精一杯の抵抗でした。
主イエスは、「ユダヤ人の王」であるばかりか、「全人類の救い主」でもあります。主イエスは、私たちの罪のために十字架で苦しんでくださいました。ここに、愛があります。主イエスの愛は、どんな時でも私たちから取り去られることはありません。今、王の王であるこのお方を礼拝しましょう。
きょうの祈り
天の父よ。主イエスは私のために、十字架の苦しみを通過してくださいました。私はこの方が私の主であり救い主であることを、人々の前で告白します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
出エジブト記1~2、ヨハネの福音書 4
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